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博士がゆく 第17話「寒いと実験がうまくいかない①」

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それでは本編をどうぞ。
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朝家を出ると、ホコリの匂いがした。雨が降るかもしれない。そんなことを考えながら博士(ひろし)はマフラーに首をうずめた。

今日は1月10日。年末年始は実家に帰り、1週間前に、大学近くの自分のアパートに戻ってきたところだ。

「雨が降ると一層寒いんだよな」

誰に聞かれるわけでもない。ひとり言をさぞ友人に語りかけるようにつぶやく。4月になれば、博士(ひろし)もいよいよ大学最終年度の始まりだ。

就活に向けて動き出している同期も沢山いる。だが博士は研究が楽しくて仕方がなかった。今日も授業はないが朝から研究室に向かっている。

「雨が降っても帰るまでに止んでくれよ」

幸い雨が降る前に大学に着くことができた。朝天気予報をチェックしてから傘を持って行くかどうか決めればいいのだが、ギリギリまで寝ていたい博士は、当然天気予報などチェックしない。

研究室についたらまずは指導教員に一言あいさつを交わしてから自分のデスクに荷物を置いた。ラップトップを広げて今日やるべき実験のプロトコルを印刷する。印刷されたプロトコルを研究室から支給された実験ノートにスティックのりで貼りつけて、ボールペンをページにはさんだら実験室へと向かう。

実験室ではもちろん飲食は禁止だ。そのためデスクワークを行う部屋と実験を行う部屋が別になっている。デスクワークの最中にコーヒーを飲みたくない研究者などいないだろう。そうやって研究者をきどってみたものの、博士の実験はここ1週間、てんで進んでいない。

年末に実家に帰るまではうまくいっていたのに、新年が明けてこちらに戻ってきてから全然うまくいかなくなってしまった。実家にいたのは2週間ほど。変わったことといえば体重が5キロ増えたことだが、おそらく実験には関係がないだろう。あったら困る。

(つづく)

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