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博士がゆく 第24話「はじめての学会発表-要旨記入編③」

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それでは本編をどうぞ。
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前回のつづきから)

「まずは学会のホームページに行って要旨の締め切りがいつか調べてみよう」

博士はグーグルを開いて検索ウィンドウに参加する予定の学会名を入れた。一瞬で現れるグーグルの検索結果の中から4か月先の学会について書いてあるページをクリックする。”演題募集”というタブを見つけた。間違いなくこれだろう。クリックすると、演題登録期間が記されていた。

「ら…来週じゃないか!」

正確には今日は水曜日。締め切りは来週の金曜日だから1週間と少しある。ようやく指導教員が焦っている理由が判明したものの、何からはじめたらいいのかさえ分からない。

「落ち着いてひろし君。まずは同じページにある演題登録の方法を読んでみよう。やらなければいけないことを1つずつ明らかにして1つずつ片付けていこう」

それもそうだな。焦っても時間は伸びない。とりあえず1番上から演題登録のページを読み込んでいく。

***

どうやら、締め切りは来週の金曜日、タイトルは80文字、本文の文字数は700文字、そして演題を登録するためには学会員にならなければならないようだ。

「何からはじめたらいいんだ?」

率直な疑問を細胞くんとのチャット画面に打ち込む。

「う〜ん。まずは本文を書いてしまおうか。タイトルは思いついた段階で埋めてみるといいよ。学会員への登録は、要旨をひろし君の先生にメールするときに一緒に聞いてみたらいいんじゃないかい?」

「わかった。でも要旨なんて書いたことないから、何をどうやって書いたらいいか正直わからないな」

「学会発表をする学生の最初の悩みだよね。学会がフォーマットを定めていないなら【背景】【方法】【結果】【考察】【結論】の順番でまとめるといいよ。1番大事なのは、とりあえず指定の文字数を埋めて指導教員に見せることだね。どんなに自分でうまく書けたと思っても全部赤ペン先生されるから」

「全部直されるってことか?だったら自分で書いてくれればいいのに…」

「それではひろし君の勉強にならないからね。1度自分で作った文章を先生に直してもらうことで、どの文章が悪かったのか、そしていい文章やいい論理展開とはどういうものかを勉強するんだ」

「付け加えると、ひろし君がどこまで研究内容を理解して実験しているかを知りたいという思惑もあるから、ひろし君がちゃんと研究内容を理解していることを示すチャンスだよ!」

全部直されるという未来が確約されていながらも自分で要旨を書かなければならない不満を完全に取り除けたわけではないが、ひとまず指定の文字数を埋めてみなければ何も進まないらしい。

「わかった。まずは書いてみる」

博士(ひろし)は、そうチャット画面に打ち込むと、ウイルス対策ソフトを起動して細胞くんをパソコンから追い出した。

「また消されちゃjsdjhguis」

どうやら”ウイルス”はいなくなったようだ。

(つづく)

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