「大人と子どもの違いとは?」を考えた記録
赤ちゃんを産んでから、明確に「大人と子ども」の区別を人生で最もたくさん受けている気がします。
もっと言うと、「自分が大人であることを認識させられる」場面が多い。
例えば、食事。
赤ちゃん用の食事(離乳食)と、大人用の食事は、区別して準備する。
例えば、薬。
※薬剤師なので、気になる度が高いんです
同じ薬でも赤ちゃんと大人で使う量は違うし、剤形(粉薬、錠剤、飲み薬など)が違うこともある。
なんなら「大人には使えるけど、赤ちゃんには使えない」薬もある。
これらをふまえて、投与する。
他にも服を選ぶ時など、区別を考えるシーンを挙げ始めたらキリがない!
普段じゃれている時には考えなくとも、日々の生活のふとした瞬間に「子どもは違う→わたしは大人なんだ」と、何度も思い知らされます。
「大人」の箱にいれられて初めて、「あ、わたしって大人なんだな」と認識させられる。
同時に、これまで無自覚に生きていた自分に気付く。
これって育児に携わって初めて知った、不思議な感覚なんですよね。
流行り物については高校生と比べたら余裕で「わたしおばさんだな〜〜〜!!!」と思うんですよ。
自虐とかじゃなく「世代が違う」と認識している。
でも、ただ生きていて、例えば会社員で働いていた時なんかに「わたし大人だな〜〜〜!!!」と思うことなんてなかった。
むしろ、「え、27歳ってこの程度?」みたいな、自分の成長してなさに驚いてた。
そんなわたしがこうも連続して「自分は大人である」と認識させられると、「自分は果たして大人として生きているんだろうか?」と疑問に思ってしまって。
「じゃあ、それ以外の振る舞いなどで他人を『大人だな〜』と思うことってどんなことだろう?」を、改めて考えてみたんです。
大人の考え方とは?
ある状況に対して、「なんか嫌」など気持ちだけの理由で逃げて終わりにせず、論理的に課題解決を試みること。
大人の振る舞いとは?
例えば、「与えられる」こと。
お金の余裕とかでなく、相手に見返りを求めず与えられること。
そこで真っ先に思い出したのは、わたしの美容noteにちょくちょく登場する、心の師である元女子アナの先輩。
前職では本当によくしていただきました。
彼女は当時40代後半だったのですが、「わたしもたくさん与えてもらったから、これからはわたしが若い子たちに与えられるものは全て与えたい」と仰っていたんですよね。
当時は漠然と「なんにせよ、教えていただけるのはありがたい」と思ってました。
他にも40代の女性に、あれこれ面倒を見ていただき、「レアなお菓子ゲットしたからあげる〜!」など、おこぼれをいただいたりも。
これらを振り返ると、そういう時って物質的な「嬉しい」よりも「気にかけてもらえて嬉しい」が勝るんですよね。
「気遣い」を与える、「気にかけているよサイン」を与える、など。
大人とは、自分本位でなく、他人のことを考える余裕を持つこと。
考えるたびに、違う答えがでてくるかもしれないけれど、今のわたしが思う「大人」は、こんな感じかなぁ。
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なんとなーく"意識し始めなきゃいけない"と感じていた「大人である自分」という認識。
それをしっかり考えるきっかけを与えてくれたのが『52ヘルツのクジラたち』でした。
これは「親だって全知全能の神じゃない」事実と向き合い、自分も発展途上であることを認めながら前を向いて歩いていく物語。
小説を読んで、親である自分と向き合った経過をちょっと書き残しておきたくなりました。
本屋大賞2021大賞受賞作品。
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