堪える男の表情に虜になる火曜の夜 -花のち晴れ~花男 Next Season~ 第6話-
「どうせ2世ドラマだろ」
そんな声を吹き飛ばしてしまうポテンシャルを持つドラマ・花のち晴れ~花男 Next Season~
世間的には
・第1話で松本潤演じる道明寺司の登場
・第3話で小栗旬演じる花沢類の登場。
この2つで花男世代が歓喜の悲鳴をあげた姿が目立っていました。
が、しかし!!!!!
そんなオプションがなくても十分面白い!!!!!!!
そんなことを叫びたくて、とりあえず終着点も決めずに書きはじめました。
花晴れ知識としては、ドラマ1話を観てから、少年ジャンププラス(スマホアプリ)で無料公開分のみ読破。つまり、原作知識のフル装備はしておりません。花晴れファンの皆様につきましては、その点ご理解の上お進みください。
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花男放映当時に中学生・高校生だった私はもちろん道明寺も花沢類も出てきてくれたらそりゃあ嬉しいし、きゅんきゅんしますよ。
でもねでもね、中高生でリアルタイムで花男見ていたときよりも、いまの方がのめりこんでしまう。
何故なのか。その理由を解体してみたいと思います。
そもそも、何故6話を観た途端に記事を書きたくなったのか。
ただ単に楽しんで消費するだけでなく、書きたくなるほど想いが溢れてしまった。
そこにはドラマを観る私の着眼点の変化があるように思います。
1〜4話における私の目は、日常ではなかなか囲まれることのない豪華で派手なインテリアやこれでもかというほど画面に溢れるブランドの数々を追いかけるのがメインでした。
そしてたまに
「MICHAEL KORSの服は手頃価格で普段着でも使えるよね。バッグばっかりが取り上げられるけど、今回の衣装提供をきっかけにどんどん服もメジャーになるかな。むしろ定着してない今までの方がおかしかったよ。私はすでに愛用してるぜ」
と一人で頷いたりしてました。うざいですね。ぶっとばしてください。
とにかく
「この非日常感こそテレビ!」
「これでこそ花男の世界観!」
「少女漫画やっぱ最高!」
と、あくまでも「花男の再来」という目で楽しんでいました。
そんな私に変化が起きたのは5話。
原作のめぐりんそっくり* の女の子の登場シーンが増えてきたあたりから、びっくりするほどストーリーにのめり込み始めました。
*目が丸くて横に離れてるところが似てると思っています。高校の時人気のあった同級生もこういう系の顔だったなあ。
キレイなところのつまみ食いから、出演者の成長が気になるようになった。
これはもう、完璧に沼にハマったと言えるでしょう。
6話では、めぐりんのセリフが過去最高量になり、そこで初めて気付く出演者陣の演技力。
ちょっとくらい下手* な方が「これからの演技力向上を楽しみにしてるよ〜〜〜!!!」と部外者お姉さんとしては応援しやすいし、学園ドラマはそういう部分も魅力だと思っています。応援したくなる気持ちを相手に抱かせることはすごいことだ。
*そうは言っても主人公・江戸川音役の杉咲花さんがめっちゃ演技うまいおかげで気持ち良くのめり込めています。感謝。
「え〜そんなことするーーーー!???」
「いけいけ妄想ーーー!!!!」
などと声を出してきゃっきゃしながら楽しんでいた最中、急に私の目を独占する人が現れました。
それが、馳天馬を演じる中川大志くん。
過去の芸歴は1つも知らないし、第1話オープニングでの登場シーンは本気で福士蒼汰だと思って観てました。エンドロールで違うことに気づき「福士蒼汰じゃないの!?」って声に出したくらい。
だってさ、あれだけ似てるのに福士蒼汰の出演するリセッシュのCMが挟まってるのは流石に意地悪過ぎない?
それくらい中川大志くんに無知な私でしたが、6話の遊園地のシーンでみせる
「爽やかに装う裏で抱えるどす黒い気持ち」
を表現する表情に目が離せなくなりました。
正式な彼氏兼婚約者になったというのに、音と晴人の築いてきた思い出を幾度となくチラつかせられ、不愉快極まりない。それでも音に罪悪感を抱かせないようにと堪える天馬くん。
堪えているけれども我慢指数がじわじわと上がっている様子が無言の表情にちゃんと出ていて、その表情変化が最後に爆発するシーンでの説得力を持たせている。表情変化による説得力は、音へ怒りをぶつけるセリフを超えている。
主人公の音へ伝えるように見せておいて、実は誰よりも視聴者に天馬くんの辛さが伝わる。
あぁあああああああああ
持っていかれる。
こんな顔を見せられたら完全に天馬くんの応援をしてしまう。
セオリーでいけば絶対にくっつくであろうヒロイン音とヒーロー晴人の関係を応援すべき段階で、自分(天馬くん)の応援者を作る。
そんな視聴者を取り込む力を秘めている中川大志くんからもう目が離せない。
部外者である、ただのいち視聴者ですが、こんなにも応援する気持ちでドラマを見るのは初めて。
こんなドキドキを味わえるなんて幸せでしかない。
ドキドキを思い出しては火曜日の夜が楽しみになる。
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