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【漫画】本当は優しい子猫さん4「本」【スコティッシュフォールド|マンチカンキャラクター】

やったー!!今日は早めに帰れるー!!

そうだ。こっそり家に入ってあいつを驚かせてやろう。まさか6時前に帰って来るとは思いもよらないだろう。フフフ。

(ただいまっと・・・)あれ?やけに家の中が静かだな。あいつ昼寝でもしてるのか?

って、俺の部屋の電気付いてんじゃん!さてはあいつ俺の部屋でゴロゴロしてんな。わかるよ。俺の部屋が最高なのは!

ただいまー!!

うわぁぁぁ!!

ん?お前今何か後ろに隠したろ。何だ?見せてみろ。

えっと。これは。その・・・。

あっ!!俺の「魔界冒険記」!お前、人の本勝手に読むなよ!

ごめん。つい・・・。

「つい」じゃねぇよ!あ〜あ。お前人のもん勝手に見るんだ。あ〜そう。そういう人間なのね。

ちょっと気になって。

その本が面白そうなのは確かにわかる。でも、それとこれとは別。お前今、完全に俺の信用失ったから!

そんな。

そもそもやり口が暗いんだよ。人が出かけてる隙を狙って。俺、もうこれから先安心して会社にもいけないじゃないか!

ごめんなさい。

謝れば済むと思ってんのか?俺が嫌な気持ちになった事実は、お前が後から誤ってもチャラになんないから。

おっしゃる通りです。

じゃ。どうする?次は何してくれるんだ?

ごめんなさい。

ごめんなさいじゃないだろ!わかった。わかりました。そっちがその気なら、これから一生お前が家の掃除当番な。

それで許してくれるの?

じゃあ。1日3食毎日飯当番も追加で。

そんな・・・!

当然だろ?お前はそれだけの重大な罪を犯しちまったんだからよぉ!

確かにそうかもです。

それとも何か?自分のやったことを正当化できる理由でもあるのかよ?あったら聞かせてみろ?

実は・・・。

3、2、1、はい終了!やっぱり何もないか。ま。そりゃそうだよな。

待って。もう一回だけ言わせて。

いいぜぇ。俺は優しいからよぉ。はい、3、2、1、キュー!!

実は僕、もっとシマ猫さんのことが知りたくて、猫さんが読んでる本を僕も読めば少しは気持ちがわかりるかなと。ほら、猫さんあんまり自分が好きなこと喋らないでしょ?だから僕寂しくて。大切な本なのに勝手に読んでごめんね。勝手に心の中を覗こうなんて考えが間違いだった。

本当にごめんね。


お前は本当に優しいなぁ。

すまん。心配させて。確かに俺あんまり自分の気持ちお前に伝えて来なかったな。これからはお前が寂しくないように、ずっと一緒にいるから。

ありがとう猫さん。

そうだ!面白い話を聞かせてやろう。これは俺が小学4年生の頃の話何だが・・・。

知ってる。大きいカブトムシ取った話でしょ?

嘘?何でお前が知ってるんだよ!お前超能力者か?

だって、その話もう103回目だよ!

俺めっちゃ喋ってるやん!

おしまい。