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「え」は英語のえ 其の一  ジュリー先生

「通訳やってる・・・ということは
英語しゃべれる?」と聞かれるので、
「それで食ってますからね」と
答えることが多いのですが、
「純土着子女」なので、しゃべれるように
なるまではそれなりに時間とお金をかけました。

私は両親とも東北の片田舎出身で在住の日本人ですし、
周囲に外国人がいるわけでもなく、決して英語が
身近なものではありませんでした。

そんな環境で、なぜか母が子供たちに英語を
習わせようと思い立ったらしく、小学4年のときに
日本人女性の先生から週に1回英語を教わって
いました。塗り絵をしたり、簡単な挨拶程度で
大したことを覚えられませんでしたが、
アルファベットだけはAからZまで書けるように
なりました。同級生には、名前をローマ字で
書いてほしいとさんざん頼まれていたことを
覚えています。

ローマ字は書いたら喜ばれるけど、それでも
控えめに言って小学生時代をいじめられ
通しで暮らした私でしたが(それについては、
別に書くかもしれません)、その後小学校の
6年生から中学3年生までがっつり不登校でした。

その間、14歳の時に通った不登校児支援の
フリースクールで英語に再会しました。
小6から中3の教科を駆け足で学習したのですが、
理数系がまったく振るわないなか、英語で
どんどん点数を取れるのが楽しく、3年分の教科を
なんと1年弱で覚えてしまいました。

教科書に付随していたカセットが伸びるほど
聴き込んでいました。

並行して、いにしえの映画もたくさん観ました。
とくに、「サウンドオブミュージック」と
「マイフェアレディー」は当時レーザーディスク
(は何者だ? by吉幾三の世界ですね、もはや)で
数限りなく見て、全曲歌えるようになっていました。

そんなわけで、私にとってのジュリーは沢田研二
ではなく(笑)ジュリー・アンドリュースであり、
私にとって英語の先生の一人だと勝手にそう
呼んでいます。

私が英語を話せるようになってから、あるとき母が自慢げに
「胎教でドレミの歌を聴かせていた」と言ってましたが、
あれは本当にそうだったのか、それとも後付けなのか、
母が他界してしまった今となってはもはやわかりません。

https://www.youtube.com/watch?v=drnBMAEA3AM

その後、高校に進学し、英語学習はさらに加速し、
アルクの「ヒアリングマラソン」という教材で
1年間に600時間くらい英語を聴く生活を送り、
「ボキャビルマラソン」で語彙を増やしていました。
その合間に、NHK語学番組のテレビやラジオの
視聴をし、番組を書き起こしたり、2か国語放送で
英語音声だけでドラマを視て気になるセリフを
何度も聴いて覚えたりしていました。

高校はアメリカ人・カナダ人・オーストラリア人の
先生が3人いたことと、周囲のクラスメートがほぼ
勉強にやる気がなかったこともあり、この先生方から
マンツーマンに近い授業を受けていました。
今思えば、ぜいたくなことでしたね。

ヒアリングマラソンの教材は、毎月有名人の
インタビュー記事が数本あり、いろいろな背景や
経験を積んだ方の考えに触れる機会でもあり、
英語そのもの以上に教材の内容が面白かったので、
続けるのが苦痛にならなかったのかもしれません。
日本語を介さずに英語で内容を理解できるように
なっていくという喜びもありました。

もともと、NHKのラジオやテレビばかり子供たちに
見せていた家庭に育ったので、インタビュー番組や
ドキュメンタリーには馴染み深く、そういうことも
英語学習にはよかったのかもしれません。とはいえ、
両親が家でほとんど方言も話さず、とある複雑な
事情から(これも別出しにするかもです)常に標準語で
会話することを強いられた生活でした。そのため、地元の
同年代との楽しい関わりや、同世代が熱狂したであろう
お笑い番組や歌番組を見せてもらえなかったのは、
少々残念なところです。とはいえ、はるか後年に
YouTubeで当時のテレビ番組を追体験できたので
よしとします(笑)

高校では、ここでもジュリー・アンドリュース主演の
「メリーポピンズ」にハマりました。

偏差値とか受験勉強とか、そういうことにおおよそ
頓着していなかったのですが、高校から推薦を
もらえたので、入試のための勉強というのを
特別せず、なんなら偏差値すら気にせずに
大学も選びました。英文科でなく英語学科で
あることと、普通列車で実家に帰省できるところ
(たとえ数時間かかっても)であること、くらいで
選んだように思います。

高校受験の前夜は、この曲を口ずさんでいたことを
記憶しています。
https://www.youtube.com/watch?v=_L4qauTiCY4
https://disneylanguage.com/ASpoonfulofSugar.html

そんなわけで、大学にも進学できたのですが、
そこで大きな壁にぶち当たったのです。

つづく

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