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中華圏ビジネスコミュニケーション

著しい成長を遂げる中華圏ビジネス。世界各国の華僑・華人とのビジネス・マネジメントが求められたとき、「外さないコミュニケーション」できますか? たとえば、以下のようなシーンで、あなたならどんな点に気をつけ、どのように行動するでしょうか?

・初対面の挨拶のとき、注意するべき点
・CCメールでのやり取り、情報共有の落とし穴
・「没有問題」(問題ありません)を言う中国人への対処法
・部下の指導の仕方、やってはいけない事、効果的な話し方
・取引先で信頼できる相手と危ない相手を見分ける方法
・食事会でのお酒の進め方(無理に進められた時の断り方) etc


第259回グローバル人材育成研究会は、"超"実践的中華圏ビジネスコミュニケーションをテーマに開催。パートナー講師の吉村章氏をお招きして、当社代表福田聡子とともに、今求められる中華圏・異文化コミュニケーションについてみなさんとともに考えてまいりました。


異文化・ダイバーシティ研修のトレンド

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そもそも、組織において、ダイバーシティをどのように活かしていく必要があるのでしょうか。第一部は、当社代表福田より、最新の情報を踏まえてポイントを解説いたしました。

国籍、思考、世代、ジェンダーなどの様々な違いを認め合いながら、一人ひとりの個性や強みを生かしていく「ダイバーシティ&インクルージョン」
ISO 30414によって人的資本の情報開示に関する指標が明示化されたこともあり、社内の多様性の確保や環境整備への取り組みを進め、その動きを可視化していく流れも急速化しています。

「ISO 30414」  
組織がその人的資本の業績への貢献を明確に把握できるようにするため、生産性やダイバーシティなど、人的資本に関する11の領域と58の指標について、情報開示のガイドラインを示した初の国際規格。
米国株式市場の上場企業は2020年11月9日より人的資本の情報開示が義務化。ガイドラインに準拠したHRレポートが増えることが予想される。
(参考:【ISO30414】ISO30414とは/なぜ今ISO30414が注目されているのか

そこで、異なる文化背景を持つ個人を理解するためには、
①集団の理解=国や文化の理解
②個々の特性理解=思考・行動の特性理解

両方のアプローチが欠かせません。

②については、違いを考える視点を複眼的に持ち、より個人個人をステレオタイプにあてはめず理解することが重要です。たとえば、価値観を明確化するもの、強みを可視化するもの、行動特性を測るもの、といった複数のアセスメントの活用があります。個人理解から一歩進んで、チームビルディングの方向性を見出していくことも可能です。

「知ってさえいれば!」を抑える

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第2部では、当社パートナー講師の吉村章氏より、①集団の理解 にあたる、中華圏ビジネスでのコミュニケーションの肝について解説いただきました。講師自身の豊富な経験に基づく”超”実践的なノウハウ、必見です。

中華圏とひとくちに行っても、中華人民共和国、台湾、香港、シンガポールなど、地域差がもちろんあります。しかし、まずは華人として基本的に共通する価値観や行動様式をおさえた上でのコミュニケーションが肝心です。そこから4つのフィルター(地域、世代、業界、経歴)を用いて個別の違いを認識することで、マネジメントのしやすさが変わってきます。

異文化コミュニケーションでは、「知ってさえいれば避けられた。。」「知ってさえいればやったのに!」というシチュエーションにたびたび遭遇します。たとえば、食事の場での座る場所、メールのCCに入れるメンバーといった一見些細な行動が大きなすれ違いを生んでしまうケースも多いのです。吉村氏のレクチャーでは、いくつものDo&Dont’sを即効性・重要度といった項目に整理し、習得していきます。

「当たり前」を疑う

異文化の人と接する際の意識すべき点として、自分が「当たり前」と思っている感覚が相手にとってはそうではない可能性がある、ということです。
たとえば、中華圏の人々は、吉村氏が「黄色いタマゴ」と表現する独特なコミュニティ感覚を持っています。「タマゴの殻」の中にあたる、自分・家族・家族と同じくらい信頼できる仲間と、それ以外の人によって心の距離感が全く違うのです。中華圏のビジネスパーソンと関わる上では、殻の中に入れるほどの信頼関係づくりを目指していくべきですが、それはなかなか至難の業であると理解しておくことが重要と言えるでしょう。
また、ジョブ・スクリプションへの感覚、会社への忠誠心といった就業意識の違いについてもケーススタディを通してお話いただきました。

異文化理解、研修のポイント

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いざ出張・赴任をするとき帰任者の体験談だけを頼りにしてしまうことはありませんか?体験談はとても参考になりますが、経験したことの原因が異文化コミュニケーションが問題だったのか、それとも現場のマネジメントが問題だったのか、という背景や原因が曖昧になってしまうため、すべてを汎用できるとは限りません。だからこそ、異文化理解研修として、体系化されたノウハウを習得することに非常に意味があるのです。

一方で、陥りがちな失敗もあります。それが過度な「パターン化」です。普遍的な理解はもちろん必要ですが、その上で、目の前の相手一人と向き合う姿勢が欠かせません。より早く、深く相手を知るためのツールとしての位置づけです。

本当にグローバルで活躍できる人材とは、「世界のどこにいても、誰とでも成果を出し続けることが出来る人材」です。その場の状況や相手に応じて適切な応対をし、クリアな意思疎通を可能にするコミュニケーションスキルは、真のグローバル人材にとって必要不可欠なのです。

ダイバーシティの活かし方、異文化コミュニケーション、吉村講師のプログラムにご興味をお持ちの方は、ぜひ当社までお問い合わせください。

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