当たり前のバーを上げる難しさ

当たり前のバーとは何だろうか?
ここではビジネスに絞って書いていきたいと思います。

僕は経営をして来て特にこの数年思うことがあります。
それが 「当たり前のバー」を上げるのは大変だということです。

経営とはつまり、

「当たり前」をつくり、
その「当たり前」を壊し、
また新しい「当たり前」をつくる。

この繰り返しなのではないかと感じています。


では、当たり前とは何なのか?

僕は「社員一人ひとりが出すべき価値」と定義しています。
価値には2つあって、


① 定量価値
② 定性価値


になります。


① 定量価値
定量価値は俗にいう利益です。僕の会社では粗利益を重視しています。全ての定量指標は最終的に1人当たり粗利益額に計算され直されます。世間では「生産性、生産性」と盛んに叫ばれていますが、生産性を測る尺度はこれ以外に存在しないと僕は思っています。どれだけ企業の売上や利益が伸びていても、それ以上に人が増えていたら組織の生産性が上がっているとは言えません。もし、経営力を測れるのに1つだけ指標を選べと言われれば、この一人あたり粗利益額だと思っています。


② 定性価値
会社の方向性や方針に適合できるかは大きなポイントです。会社は自由に方針を定め、人を配置して指示を出す自由を持っています。個人は組織にいる以上その方針に従う必要があります。方針に納得できなければ個人は直ぐに会社を辞める自由を持つが、企業に個人を辞めさせる権利は事実上ないに等しい。企業と個人はこの観点でいえば概ね対等だと思っています。ゆえに、方向性や方針が合わないのであれば、会社を辞めるもの前向きな選択肢だと思っています。何か冷たい言い方っぽいですが、嫌なことを無理に強要されて続ける方がよっぽど後ろ向きだと思うのです。



例えば、世の中は働き方改革が盛んです。簡単に言えば、これまでよりも少ない時間で、より多くの成果を出すことが求められています。アウトプットした価値よりも労働する時間が評価され続けた日本の雇用慣行で、長く染みついた「当たり前」は中々変えることが難しいのです。意識が変わらなければ行動を変えることはできません。当然ですが経営が抜本的に生産性を上げる施策を打つことも重要ですが、個人の意識を変えていくこともとても重要なことです。


とにかく、一度できた「当たり前」を人はそう簡単に変えようとはしないのです。なので、経営はその「当たり前」を叩き壊し、新しい「当たり前」を再構築する必要があります。この「当たり前」は一度慣れてしまうと何でもなくなります。何事も無かったように「当たり前」になっていきます。


本当に「当たり前」という怪物はやっかいです。
いい方に転ぶこともあれば、悪い方に転ぶこともあります。


もっと言えば、これまでは良かった「当たり前」が、これからの時代には合わず弊害になったりまします。時代の流れや、会社のステージによって「当たり前」はより高い方へ進んでいくほかありません。それが成長というものだし、経営だと思っています。


経営の神様である松下幸之助はこう言っています。

5%や 10% の改善は、時には 50% の抜本的改革よりもっと難しい。それは 50% の改革が現状否定からスタートするのに対し、5%や 10% の改善は現状肯定からスタートするからである。


発想を変え、行動を増やし、必ずや高生産性企業になってみせます。
生産性を高める戦いは始まったばかりです。


必ずやり遂げます!!!

こんにちは。最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは僕のつたない経営や、インナーブランディングを行う中でのつまづきや失敗からの学びです。少しでも何か皆様のお役に立てたら嬉しいです。サポートはより良い会社づくりのための社員に配るお菓子代に使わせていただきます!