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普通のシングルマザーがフェスを夢にする-音楽と共に歩んできた no.5《衝撃的なバンドとの出会い》


衝撃的なバンドとの出会い


そんな中私は、
衝撃的なバンドとの出会いをする。

惜しまれつつ解散した、
「Spinna B-ill & the cavemans」

20年経った今もなお、
私が一番影響をうけている
アーティスト。

当時よく出ていた
コンピレーションアルバムや
MIX CDから知ったと思う。

一番最初に聴いたのは、
多分このバンドを知っている人がいたら
だいたいそうであろう
「ライオンの子」という曲。

ダンスホール全盛期の中、
和製bob marleyと称され
ひときわ土臭かった。

その言葉の綴られ方が、
生き方に悩む私にしっくりきた。

その後、
「まっすぐに」という曲のCDを買った。

力強いジャンベの音からイントロが始まり、
下でどっしりと支えるNAOYA-Gさんのドラムと
NARITAさんのベース。
力強くも優しいIDさんのギター。
女性らしいmuttyさんの
メロディアスで柔らかなキーボード、
演奏がはいる。

そこにビルさんの力強くも優しい
声がのっかる。
ぽってりして大きなくちびる。
その特徴的な口元から放たれる言葉が
めちゃくちゃ心に響いた。

音の心地良さは人それぞれだと思うが、
私には「子守唄」のような
温かさを感じていた。

20代、心、場所、環境。
社会に出て揺れ動く世代に、
すっと響く歌詞だった。

そっと見守っていてくれるような感じと、
前に向かう勇気を後押ししてくれる感じ。


解散LIVE

私はとにかくライブが観たかった。

だか、私がのめり込んでからすぐに
「Spinna B-ill & the cavemans」は
解散を発表した。

解散LIVEは絶対観に行くと決めた。
公演は川崎と神戸の2回のみ。

「いける」

場所は神戸チキンジョージ。

会場にはものすごい人数の
解散を惜しむファンが集まっていた。

とにかく生で観れる感動と、
「これを観たらもう終わり」
という悲しさで、
私はもう胸がいっぱいで
感極まりっぱなしだったのを覚えている。

生で聴くSpinna B-ill & the cavemansは
本当に最高だった。

みんなが楽しそうで寂しそうで、
大合唱していた。
会場の熱量がすごかった。

これは私の後の人生にも
影響していくことになるが
音楽のLIVEには、時として
ものすごいグルーヴが生まれるときがある。

ランナーズハイ、覚醒、そんな感じだろうか。

解散LIVEは、私にはまさにそれだった。

↑川崎club cittaでの解散LIVE


その後、Spinna B-illさんと
the cavemansは
別々で活動を始めた。
もちろんどちらも聴いた。

形態を変えながら活動されつづけ、
私も聴き続けている。


音楽は奇跡の連続

今だからわかる。

音楽は生ものだ。
バンドも生もの。
絶対同じなんてない。

そこに関わる人全てに人生があって、
バックグラウンドは変わっていく。

歴史の中で一瞬花が咲くようなそんな感じ。
永遠には続かない儚さ。

必然のように集まり、
作り上げられた「音楽」は
奇跡に近い。

そんな奇跡に出会えたことが、
私の今の夢に繋がるきっかけに
なったのかもしれない。


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あとがき

仕事をしていて辛いなと思ったときに、
私はこのバンドの曲を聴いていました。

一番思い入れのある曲は
「NEXT LEVEL」という曲です。

勝手に涙が溢れてきて、
もうほんと体動かないっていうくらい
心身疲れちゃう時ってありますよね。

そんな時に聴いてました。

〈NEXT LEVEL〉歌詞

NEXT LEVEL..
一人になり傷ついた心と体
洗い流しても
打たれ強いはずだった僕が
地面に叩き付けられ
目に見えるもの全てが僕をあざわらっているようで
勝手に一人で孤独というドアを閉め
ぶつけようのないこの想いを
どんなにどんなに 走り続けても何度も何度も
飛び越えようとしても出来そうで出来ない自分が少し嫌いになってただけ
いつの日にか時はすぎ
目指したものを見下ろすとしても
僕のほくろとクチビルは変わるはずがないから
NEXT LEVEL...
良かったとか悪かったとか
そんな慰めはもう僕はいらない
ふと頭をよぎるのはとても暑かったあの夏の思いで幸せで自由なはずが
らしくなく飾った僕がいた
いつまでもうつぶせていられない、
だって最初から
楽だなんて思ってないし
どんなにどんなに もがき続けても何度も何度も繰り返してみても
なれそうでなれない自分を少し変えたかっただけ
あるべきものに気付かず
僕に無いものを欲しがっていたよ
水面に映る夕日が
あまりに美しかったから
気がつくともう白い冬
フロに入って今日はもうお休み
君が生まれたことよりはるかに小さな事だから
オヤジが言った、緑と言ってもいくつもの色があるんだと
僕は染まらない
海のように深く青い心のままに
NEXT LEVEL...

※歌詞カードより引用

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