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最近のテレビゲームはファミコン時代のゲームとどう違うのか。

私はもうすでに子供ではないですが、今でも、子どもの心でゲームを楽しんでいます。そうすると大人の矛盾にすごく気づくことがたくさんあります。でも、それが大人の「常識」であったりします。

今回は、子どもの心をもって、子どもにはできない大人の言論術で論理的に子ども側の主張をしたいと思います。

実はゲームの進化は社会の進化と似ています。

私の子どもの頃のゲームは、基本は一本道に敷かれたレールの上を進むもの。最終的なゴールも「竜王を倒したらクリア」という風に決まっている。もし2つのルートがあって、どちらを進むかを選択できたなら、「このゲームはユーザーが選んで進める、すごい」、と言われた時代です。

今のゲームは、一本道のゲームのほうが少ないですね。

それどころか「オープンワールド」と呼ばれるゲームがあるんですよ。大人の皆さん、どんなゲームか想像できますか?

ゲーム開始すると仮想世界に入ります。それは一緒です。

私の世代なら、最初どこにいけばいいのかは、近くの村人が教えてくれるんでしょ、って思いますね。

それが、「教えてくれません!!!」

どの村人に話しかけても、次は何をしろ、なんて言われないんですよね。困りました。何をしたらいいんだろう???なんだこのゲームは。良く分からない。面白くもない。子どもはなんでこれが楽しいんだ?となるでしょう。

そもそも遊び方が違うんですよね。

自分が公園に行ったときに、誰かがいて、次は滑り台をして遊びなさい、なんて言われないですね。

自分で何があるかを探して、自分がこれがやりたいと思ったことをやるんです。その選択肢は決められていないのがあたりまえ。

でも、今までのゲームの常識を持つ大人は、「ゲームの中では、何していいか分からないじゃないか、なんで今の子どもたちは分かるのか。」と疑問に思うでしょう。買ったときについてきた説明書を読むしか情報がない時代とは今は違います。人気のゲームはインターネット上にたくさん情報があるんです。公式サイトだけではなくて、Youtuberも率先してこんなこともできるよと「遊び方」を教えてくれます。それらを見て、自分で遊び方を学び、それを実践して遊ぶ。選択肢が無数にある中から自分で選んで、その遊び方で遊ぶんです。その名の通り「オープン」なんですよ。

だから、「オープンワールド」。

これって、社会の変化に似ていると思いませんか?

例えば、仕事とか働き方。昔は、一社に勤めてそこで若いころは言われたことをしっかりこなし、将来は出世して・・・。一本道の「成功」と呼ばれるルートが決まっていて、ほぼその通りにいけたら、素晴らしい、よく頑張ったね、と言われました。その道から外れて稼ぐことは非常に困難、という理由がありました。

じゃあ、今は?

今まで通りの働き方も当然ありますけど、その気になれば、ネットで商売を始めるのも、大きな企業の力を借りなくても簡単にできてしまいます。成功ルートは一本道ではなくなりました。まさに社会は「オープンワールド」化しているといえます。

そんな中でこの先生きていく子どもたち。今の大人の常識が通用するでしょうか。成功体験が通用するでしょうか。でも、自分の子たちには、やっぱり成功してほしいと願うのが親の気持ちですよね。私も3児の親ですので、とても心配しています。

重要なのは自分の価値観を押し付けないこと、だと思います。社会はこうだから、自分はこうだったから、だからあなたもこうしなさい、では、これからの社会では対応できないかもしれない。

昔の社会はこうだった、私はこうだったから、「私はこう思う」けれど、あなたはどう思うの?という気持ちで、子どもたちと接することができれば、子どもたちも自然と自分で考える力が身についていくんじゃないかな、と思います。

子育てはそううまくは行かないんですが、まあ、そんなように話をしたほうが子どもとはうまくいくことが多い気がします。

子供たちがゲームに求めていること、やっている理由は、大人たちが考えるよりずっと高度で、ためになることをしているかもしれません。ゲーム=単純作業のひまつぶし=悪 という偏見で、子どもに「ゲームばかりやってないで勉強しなさい。」なんて言うのはファミコン時代のお母さんの言っていたことで、そのまま今の子どもたちに言うのは違うかもしれないですね。

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