見出し画像

京寿司調理師の休日【花見】

前回の投稿(番頭解説⑦ -週休二日の理由-)で予告した通り、今回は従業員のエッセイを。

【新・京寿司】『お花のリースを召し上がれ』(参照:第11話 新・京寿司番頭解説② -お花のリース-)は、中路先生(お茶の名人)の2・3茶会100回記念でお出しした点心でしたが、割と好評でした。めでたし、めでたし。

_花盛ちらし寿司_漆器入り (12) (1)


3月にはいると、定番の小さな小さなおひなさん用のちらし寿司を作ります。毎年のことながら、小さな折箱の包装です。小さなちょうちょ結びを致しますが、もっと手先が器用ならかわいい物が生み出せるのにと思うばかりです。

画像2


北野の天神さんの梅も早かったですね、今年はちょうどいい頃に見られました。どの木もあでやかで、かまどの神さんの所の大ぶりな白梅にメジロがたくさん来ておりました。息つくひまもなく今年の桜です。3月15日には咲きだしてました。春を惜しむどころではない早さでした。

ひょんなことから近江の石山寺へ参詣した折、境内の”奈良の八重桜”の上品なこと、上品なこと。今まで見た桜の中では1番でした。もし私が桜を植えるなら、この奈良の八重桜にしようと決めました。しかしながらやはり桜は広い肥沃な土地にゆったり植えてやらんとダメですね。


そんなこんなで春が駆け足で過ぎてゆきましたが、休みの1日吉野へ花見に出かけさせて頂きました。やはり吉野の桜は日本一です。奥行き厚いが違う貫禄です。すばらしい。金峯山寺蔵王堂も大迫力。

入堂の切符を買う為に並んでると後ろの人が教えてくれました。吉野山の桜はすべてこの蔵王堂の前庭の四本の山桜の枝を接木して増やすのだと。ここにいらっしゃる蔵王権現様の秘蔵っ子が吉野の山々に放たれるのだそうです。すごい徹底ぶり。素晴らしい。うららかないい日でした。

画像3

我らが八坂神社のスサノヲノミコト様も桜が好きで1,000本ここらに植えよとおっしゃる歌があります。で、私は微力ながら小さい山桜をある所に植えて1年経ちますが、本年咲きました。2ケ。たった2ケでしたが、これが又美しい。可憐・清楚・たおやか…。

今年は2ケでしたが、10年も経ちゃあ頭角を現すことでしょう。これも1番よかった桜です。今年は、椿もつつじも藤も山吹も皆早く咲きだしました。石楠花なんか昔、五月にかかってたように思うのですが……。こんなに一時に咲いたかなあ?

『石楠花は深い山の木やさかい遅れて咲く』とおじいさんが言うてましたけど、あんまり皆と一緒に咲いたら神秘性がのうなったなあと思います。



ドタバタしてるうちにすっかり葉桜になりました。週休2日、とあつかましいナと思いつつも、ちらちらと青空に散る桜を見るにも、週休2日というと違いますな、ゆったり見られます。初めて桜を見た感じが致しました。水曜・木曜定休とさせて戴いております、いづ重は。非常にありがたいです。

公式HP
Instagram

●京寿司調理師求人応募はこちらから

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?