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THE 離婚 トーキョー NO.6 夫が子どもを連れて、サイパンに住んでしました。子どもを取り返したい。

夫が子どもを連れて、サイパンに住んでしました。子どもを取り返したい。

  私は東京で通訳士として働いています。フリーランスでも仕事をしています。日本で、アメリカ人と結婚をしました。子どもも東京の品川区で生まれました。住まいは大田区のマンションを借りていましたが、子供は日本国籍を保留している状態です。1週間前から妻の様子がおかしく、子どもを成田からサイパンに連れて行ってしまい、帰ってこない状況です。

ある日の相談より抜粋

ハーグ条約?

 ハーグ条約と称される内容の条約は多くありますが、このご相談では「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」を用いて解決しなければなりません。実はこの条約は、離婚の有無にかかわらず、共同親権(監護権)を採用する法制の国においては、監護権者の同意を得ない連れ去りについて犯罪の成立を肯定する国家もあります
 ハーグ条約では、実は一方当事者の親の監護の権利が侵害される場合には、常居所地に戻しなさい、という原則をとっています。実は司法の力でなくても、外務省など「中央当局」によって子の返還や面会交流についても援助する手続があるのです。

具体的な方法?


 まず、現実的には中央当局、日本では外務省への援助申請をしなければなりません。援助を求めるには、「住居所地」の国の法律により監護者の監護権が侵害されていることが要求されています。この場合、通則法32条【条文の指摘をしなければならないことがルールになっています】、という条文を指摘したうえで、親子関係におけっる法律を、日本法であると確定させたうえで監護権の侵害を説明しなければなりません。
※仮に準拠法が海外の法律であれば海外の法律に基づいて記載される必要があります。
 ちなみに家庭裁判所における子の返還の請求もしくは面会交流に関する調停などは同時並行で行っていくことが多くあります。

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