書式百選⑨別居をするときのおき手紙
0 はじめに
実は、よくこんなご相談をお受けしています。
別居をしたいと思っています。でも、なにもいわずに出てきてしまっていいでしょうか?なにか残しておくなどしたほうがいいでしょうか?
1 対応策としての置手紙
置手紙を置いて外に出ることはひとつの手段ですし、ひとつの合理的な手段です。実は、別居概念は厳密には、主観的要件と客観的要件にわかれています。
主観的要件=当事者の認識 客観的要件=実際の生活の拠点がどうなっていたか
たとえば主観的要件は、たまたま出張などで遠くに出ていたので別居が成立していないと主張された場合に問題となります。客観的には、どこで朝起きて寝起き、食事をし、夜帰宅していたのか、が問題となります。
2 置手紙をしておくことのメリット
置手紙をすることで、別居を開始した時点の認識、開始するにあたっての起算点を明確にすることができます。たとえば、自宅に荷物を取りに帰ることが頻繁にある場合などには、まだこの時点では夫婦としての実体が残っているのだ、と反論されてしまうこともありますし、荷物がおいてあるのだから家賃を支払え、と主張されてしまうこともあります。とはいえ、別居の時点を明確化することで、生活費の請求の起点や、財産分与をする際の基準となる日にちを明確化することができます。
上記の明確な目的をもって置手紙を作っていますから、たくさん書きたいことがあっても書きすぎないことがポイントです。たとえば、今までの相手への悪口や婚姻生活の不満を欠きすぎてしまうことはあまりオススメできません。ぐっとこらえる、しっかり別居を成立させるための置手紙であることがポイントです。
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