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THE 離婚 トーキョー NO.8 日本の離婚制度は特殊なのか?

リコンができない?協議ができない?


 
日本法を用いて離婚ができるのかどうか以前に、外国法による場合でも、協議離婚を認めている法制度が採用されているのであれば、日本法の方式を用いて離婚届を出すことができます。しかし、問題は、協議離婚を認める法制度が採用されていない国家が実は多く、実は日本の協議離婚のほうが超特殊だということなのです。外国では、司法機関公的機関の関与がないと離婚を認めない国のほうが圧倒的に多いのです。

キリスト教?


 実はこの問題には宗教による結婚観や結婚様式の違いに影響を大きく受けている
のです。現在では、世界の国で離婚制度自体が認められていますが、キリスト教国家であるイタリアやスペインでは、離婚が大きく制限されていたようです。かつてはアイルランドやチリ、フィリピンでも離婚は認めていなかったようです。

イスラム教?


 とはいえ、実は今現時点で離婚を認めていない国はフィリピンだけになりました(イスラム教徒を除きます)。
カトリックが大多数のフィリピン共和国では、法定別居制度、という制度は定めていますが、離婚について明示的に定めた制度はありません。

フィリピンで離婚はできないのか?


 実は、フィリピンの法律では、国外においてフィリピン人とフィリピン人以外が離婚をする判決などの結論を、「承認」することができると定めています。
しかも、判決でなくても、日本で協議離婚をした結果に対しても、正式な離婚として承認するケースがある反面、フィリピン国内での離婚に対する承認は、それなりのハードルがあるといわざるをえません。

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