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夜 オレンジの光が流れる
こんな時に 自分が殺されることを考える
または 自分が誰かを殺すことを考える
光線は右に左にひかる
ゴドゴドと何かがなる
片隅は真っ暗闇
後ろに人の気配がする
ガサゴソと這うように動く
遠くから誰かの笑い声が幻のように聞こえる
切なくも悲しくもない自分を知る
けだもののようにギラついた気持ちで前を見る
右足の下の石ころがカタリとなる
その瞬間 右から光が見え

自分を正しいと信じるのは
批判と感性を眠らせる
夜 オレンジの光が流れる
こんな時に 自分が殺されることを考える
または 自分が誰かを殺すことを考える
俺の夜は 今始まったばかりだ

2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します