詩)言いかけの言葉のように
沈むイメージ
空は穴があいている
穴はだんだん広くなる
終わりがない
いまはこうして 浮き上がって
いるけれど
平面図の支配
アナログな世界で競うこと
それで何かが生まれ
評価される でも
道路の脇から生えている
草たちの息吹に
惹かれるのだ
方向感覚を失い
河口付近に迷い込んだ鯨は
行き場をなくした 僕たち
ここにいるしかないけれど
ここはどこなのか
はっきりとわからない
連なる こと は
ない
ただひとつ または ただ
ある
沈む
こと
だけ
が
わかる
言いかけの
言葉
のよう
だけど
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