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詩)コンビニ ジャスミン茶をごくりと飲む

コンビニでジャスミン茶を買う
100円で安い 広がる芳醇 最高級茶葉銀使用とある
どうして100円なのだろう と少し思う
原産地 中国とある
かつては福建省が主力だったがいまは広西チワン族自治区が原産地だ 
どんなところか調べてみる
ベトナムに近いところだ
歴史 慰安婦 日本軍 が出てくる
過去は今と繋がる ぼくの前のペットボトルのジャスミン茶 

谷口兵長はまた珍しい話を切り出した。「川向こうの最初の民家はピーヤだぞ。俺は遂にピーヤに行ってしまった!」(ピーヤとは現地の中国女性、主に婦人を捕らえて慰安婦にして占領地の民家に拘束し、慰安所として兵士たちの戦力の減退を防ぐために上官の命令で作られていた)と、谷口兵長は遂に自分の童貞を破ったと残念な表情で語りかけた。「なんですか兵長殿、ピーヤですか。ピーは何人いますか?」石原上等兵は真面目になって聞く。すると、「俺は、指揮班の梅田班長殿が金(儲備券紙幣又は国民政府の法幣)は俺たちが持っているから谷口一緒に行くぞと誘われたので行ったんだ。すると部屋の入口には2人~3人と中隊の兵隊・下士官も自分順番を待っている。その部屋は3部屋に分れ、ピーも3人だ。その3つの部屋に並んで順番を待つ時は照れ臭さかったぞ!」・・・日本皇軍が、天皇の軍隊が、中国の女性を捕らえて急作りした野戦慰安所。ここにも戦争の惨々たる現実があるのだ。女性であるがゆえに自分の体を男の自由放題な振る舞いに任せなければ死あるのみである。・・・ここ義寧の川岸は、岸からの風が冷たかった。

南寧作戦の時には、150名の慰安婦が到着したが、それを利用するのには30分で1枚の切符が必要で、その切符をある幹部が買い占めてしまった。それを知った今村大将は1人1日1枚しか買えないように指導し、兵隊さんの便を図られたという。

日本軍が撤退を始めた終戦直前の45年7月のことだ。中国軍94軍団が、桂林解放作戦の一環として貴州から攻撃を仕掛けた。霊川県潭下鎮に駐屯していた日本軍の部隊(約1000人)は、北に撤退。途中で16歳前後の女性4人を拉致した。日本人の名前をつけ、日本の軍服を着せて“従軍”させた。女性たちは、昼間は手を後ろに縛られたまま連れマ回された。夜になると逃げられないように素っ裸にされ、宿舎とした空民家の2階に閉じ込められていた。

ジャスミン茶をごくりと飲む
その産地でかつて日本人がなにをしたか
そこで出来た茶葉をぼくがごくりと飲むことを
閉じ込められた過去からの1滴がそこに
搾り取られあることを
ぼくは知り 
ごくりと飲む

2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します