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詩 1 どこかにある風景

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ぬりえ 他
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記事一覧

詩)暗証番号

暗証番号を忘れてしまいました。 昨日までは確かに覚えていたんですが ちゃんと無意識に指が…

詩)逆さまの地球

金魚鉢の中に逆さまの地球が見えたりする わたし何も頑張ってないのに  どうしても動けなく…

詩)扉

扉 死にたい 死にたい 死にたい 死にたい 帰りたくない 帰りたくない 帰りたくない 扉 …

詩)4つの物語

第一話  貴方の小さな肩の重みを感じて 見上げると 月が見えました 静かな気持ちになりました…

詩)はじめにあったひかり

見失ってしまいました はじめにあったひかりを ちいさなものたち よりあうものたち かぞくの…

詩)薪能(たきぎのう ルビ付き)

吹く風の先にあるものは 揺れる炎の息遣い 見えない吐息の息遣い 血に透く青の息遣い    …

詩)岩漿帯《まぐま》でぬたうつ

奇妙奇天烈な喉仏の化物の如 極太の行燈を頭上からぶら提げ探照灯を燦燦と 地球誕生の以前の如き 地獄の底 劣情の焔が岩漿帯となって ぬたうつ そのなかを のたりのたりと 我が物顔で泳ぐ 邂逅したる亡者ども その遺骸蓄積を想起する およそ人は 奴隷船の底部で鉄亜鈴を足枷にしながら  短く  在るものだ のたりのたりと 黄金色の背鰭を翻し 大きな屁をぽわんと放つ そんな悠然たる 最期を迎えてみたい

詩)新宿のオオタカ

東京。 新宿 不夜城 闇は無い。いつまでもいつまでも輝き続ける街 星のない空に 女と男は 終ら…

「おしゃべりが苦手な九官鳥」(詩)

おしゃべりが苦手な九官鳥 縁側の籠の中で 今日も暮らしてる  きっと あしたも 暮らし…

u・e・ru №1(詩)

「飢える」 狼になりたい                               言…

u・e・Ru №2「乾く」(詩)

「乾く」 「河」から語り始めようと想う かつて 大牟田川は紫色の水が流れる河だった 空を…

荒野と不在 2020

どこかで見たことのある風景を 追いかけてきた ずっと ずっと  どこかに ある 空白の …

詩)ぬりえ

ぬりえ とっても とっても おおきな ぬりえがありました はしからはしまで みわたせない…