街灯の光に舞う彼女
僕には好きな女の子がいる。
そして、僕と彼女は好き合ってると思う。
付き合ってはいない。
好き合ってるけど「好き」には無数のものがあるのを知っているから、同じ「好き」なのかを確かめるのはかなり難しい。僕は彼女を恋愛的な形で好きではあるが、彼女は僕のことをペットと思っているかもしれない。僕はかろうじて人間ではあるけれど、ペットを恋人という人もいるし、なにより彼女は少し変わっているからそういうことを言ってきても僕は全く驚かない。ピリリと僕の心は少しばかりのショックを受けてしまうが、それでもポジティブに考えたら彼女の家族のような特別な存在と思える。いや、てもやっぱりピリリで2週間は引きずるだろう。特別っていうのもまたいろいろな特別があって、多様性と同じくらい見解が難しい。
そんな彼女と今日は公園で待ち合わせをしている。「夜の19時に公園で」とのメッセージ。僕の有無はそっちのけであるけれど、好意を寄せている僕の脳には「有」しかない。彼女は僕が来て欲しいと言ったら来てくれるのだろうか、怖くて試したことはない。
僕は好きな人にメッセージを送り、帰ってこないあの不安な時間が耐えられなくて、なるべくメッセージを送らない。彼女から返事が来たら僕は返すけれど、彼女で終わったら僕からラインをする権利が剥奪されてしまう気がして、なるべく彼女のターンで終わらしていつでも返せるというメンタルにしている。この性別関係なくとても小さい心には僕自身うんざりしている。彼女のLINEは短い文章でたまに絵文字だけで、かなり誤字脱字があるのに、それがとってもうれしい。解読できてしまう慣れや彼女が僕に心を許しているのではと喜んでしまう。こんなにうるさい言葉を重ねているが、僕は彼女に首ったけなのだ。読みにくいなあなんてそりゃ思うけれど、それがうれしいに勝るわけないのだ。
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