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2023リトアニア〜生姜&サツマイモ初年度の結果と今後について〜 2023.9.23 & 10.14

Labas:)
リトアニアも9月後半には肌寒く感じる季節になりました。10月には1桁の気温に...10/20には初雪も。
秋を感じる間もなく冬になった印象です。

アジア系の作物である生姜とサツマイモには、そろそろ厳しい気温になるため今年はこのタイミングでテスト収穫を行いました。

さて、早速結果についてご報告を。
【生姜】
路地はほぼ成長が見られず、ハウス栽培も成長してはいるものの、農業としての軌道に乗せるには遠い成長率でした。
成長率としては2倍くらい。ですが、必死に生き延びてくれたことに感謝しかないです😭

寒い時期も耐えてくれた貴重な生姜
ハウス栽培
土をのけた状態。種から茎は出るものの、成長サイズはかなり小さい印象。

ですが、

室内で栽培している生姜
しっかり茎も増え、種からの成長も著しかった子。これくらいまずは欲しい、、、

リトアニアの首都ビリニュスの室内で育てている生姜は
かなり良い成長率
でした。
・園芸用の土。確か中性。
・室温が20~30℃と安定していたこと。
・水を欠かさず適度に与えていたこと。
・米の研ぎ汁を週1〜2回栄養として与えていたこと。
が思い当たる条件です。
温度がまず安定していたため、芽が出て成長するスピードも早く、このサイズ感には8月には既になっていた印象です。9月はほぼ成長は横ばいくらい。

この条件にまず近づけることが、今後の生姜の課題かなと。
アジアの気候が適正な作物である生姜を、遥か北の地域で栽培実験しているので、長い目でみるしかないと思っています。

ちなみに土の件について、個人的にはいつかウクライナの"チェルノーゼム"で一度は試したいと思っています。
リトアニアの土質は、やはり日本&アジアと比べて痩せており、生姜に必要な栄養素が足りなかった印象があります。肥沃な土壌であるチェルノーゼムで、どこまで成長するか確かめたい…

【サツマイモ】
ハウス栽培はかなり良い結果でした!
栽培日数は5/13~9/23で133日。前回が200g前後でしたが、今回は500gくらいの芋も収穫できました。

こんな立派な大きさに!

ただし、路地はサイズ感が小さく、まだまだ課題があります。このサイズ感である原因は「水不足」である可能性も高そうです。2023年のヨーロッパは熱波と干ばつが激しく、リトアニアも1ヶ月間まともに雨が降らない期間が度々ありました。(5〜6月と9月がほぼ雨なし…)

6/10に植えた路地苗。105日経過品質。小さい、、、

個人的には路地での成長にもう少し期待をもっていたのですが、、、しかしハウス栽培がまず順調だっただけでも初年度は御の字だと思っています。

ちなみに味はどうだったかというと、、、
「日本で食べたサツマイモや!!!」と感じる品質でした!

ホクホク感と甘さはサツマイモそのもの!

そしてリトアニアで手伝ってくれた農家さんは「まるでケーキみたいな甘さだ…初めて食べた味!」と驚いていました。Sweet potato自体は欧州にあるものの、日本のサツマイモとは全く違う品質です。実際リトアニアで食べた時も、水っぽく甘さもべちゃついて正直美味しくなかったです。

日本の"サツマイモ"には生姜とは別方向で「美味しさ」の可能性があると信じています。
具体的には次回以降お伝えしていく予定です。
まず現実的に栽培可能の見込みがあるサツマイモを広げ、生姜は長期的な視点で進めていくのが今後の道筋かなと考えています。

初年度で可能性が0%じゃないだけでも、有り難い結果です。
ただ課題は多いので気を引き締めて引き続き頑張りますね。

ちなみにその約一ヶ月後の10/14に畑へ向かうと

寒さに耐えられず枯れていました。生姜より成長は早いものの、寒さへの耐性はかなり弱い印象です。
収穫時期の見極めもかなり大事だなと感じました。※気温は別途記録しており、いつが限界点かはある程度予測できています。

今年の栽培テストは終わりましたが、来年度に向けてどう改良テストすべきか準備を進めていかねばと考えています。また、ただ栽培するだけでなく、発信や管理、加工や発送も含めた総合的な農業の仕組みも。

悔いなく頑張りますね。
IKI !



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