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7インチ盤専門店雑記730「イチバン好きなジャケットは?」

イチバン好きなアーティストは?イチバン好きな盤は?イチバン好きな曲は?…よく出る話題です。一方でもっと出てもいい話題と思うのは、イチバン好きなジャケットは?ですかねぇ…。レコードで音楽を聴くという行為に付随する、かなり大きな楽しみはジャケットだと思うんですけどねぇ。

もちろん、イチバン好きなジャケットは何か?と訊かれて、簡単に答えられるものではありませんけどね。でも好きなアーティストの名盤と言われるものはジャケットも素晴らしいというのが持論です。結局好き嫌いの話なのでしょうけど、あるレコードを好きになるというのはジャケットを含めての話ですよね。

自分のレコード・コレクションに極初期に加わった1枚にスティーヴ・ミラー・バンド「ジョーカー」があります。ノーマン・シーフの代表作の一つですね。ヘッダー写真のリッキー・リー・ジョーンズも彼の作品ですね。子どもの頃は夜見ると怖いので見れませんでした。でもインパクトはあるなぁ…と子どもながらに思っておりました。

しばらくしてリリースされた「アンソロジー」は、実はさらにインパクトがあって、ジャケット・デザインの面白さを教えてくれたような気がします。このジャケットは好きでした。随分向き合い、思いを巡らせ、心の会話を楽しみました。ちなみにこれはBaron Wolmanという人の写真です。

いまだによく理解できていないのは、フリートウッド・マックですかねぇ。インパクト大ですから、好きですよ。ただ意味するところを日本人の自分が理解できているか不安になることはあります。

また高校生の頃に買ったこの辺の盤で、宗教的な意味合いのある写真、特定の曲名をモチーフにしたジャケットの存在なども知るに至りました。そして、日本人だから分かってない部分があるのでは、という考えを持つようになりました。洋楽曲にはそれだけ宗教的意味合いを含んだ曲が多いという実感は、今でも変わりません。

まあインパクト大という意味では、キング・クリムゾンの宮殿が最高でしょうか。好きとか嫌いとかいうものではなく、中身との関連性や曲を象徴するかのようなインパクトの強さは名作と言うべきでしょう。…決して好きなわけではありません。でもスタッフさんがアサインできず、突然の臨時休業となるような場合の告知に利用させていただいております。見たまんまの心境ですからね…。

先般、某よっしーさんの記事でトンプソン夫妻に触れられていたとき、少々唐突に触れてしまった「ホーキー・ポーキー」のジャケットも好きですね。もちろんアイスクリーム売りが歌っていたという曲を題材にしておりますから、ジャケットがそのモチーフになっているのは然るべきなのですが、英国人的ジョークというか、その徹底ぶりが面白いわけで、よくぞ作り込むなぁ…と感心しきり。もちろんこういう部分が好きなんですけどね。別に知っていようがいまいが、大したことではないのですが、こういうおふざけの意味がわかることの嬉しさはまた格別なのです。

ビリー・スクワイアのイラスト・ジャケは大好きでした。下手なアートよりもアートしていると思いました。そうしたところ、「Emotions In Motion」ではアンディ・ウォホールが起用されて、大きな話題となりました。自分のポップアート好きを加速させた1枚ですが、写真家やイラストレーターなどのクレジットをチェックするクセもこの辺からでしょうか?

どれか1枚が好きというよりは、グダグダとこういうテーマで語っていることが大好きという感覚でおります。






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