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郡上おどりが、岐阜県民の夏が、はじまる

和良のまちあるきを終えて郡上八幡へ
今年の夏最大の目的であった、郡上おどりの徹夜おどりへ

去年からずっと参加したかった郡上おどり
これまで縁もなく物心ついた時から行くことはなかったけど、この1年間で出会う人がみんないいって言うんだから、自分の目で確かめない訳にはいかなかった

わざわざ1週間前に東京から郡上へ前乗りしてオリジナルの下駄を作ってもらった

岐阜県の木材と郡上本染の鼻緒でできた一級品(写真撮ったぞ!)


郡上おどりの実演も見に行ったし、浴衣も購入したし準備は万端

あとは天気だけ…

岐阜県の、しかも郡上を中心にゲリラ豪雨発生
隣町の関市の花火大会は中止になったと知らせが来た
予報ではこの後止む予報だったのでしばらく雨宿り

雨も止み、ついに待ち望んだ郡上おどりの会場へ

先週歩いた新町通りとは別世界だった

郡上おどりは日本三大盆踊りの1つに数えられている歴史ある祭り
年間30夜以上開催され、うちお盆の4日間のみ徹夜で行われている
今日はその初日で、4年ぶりの開催の日でもあった

参加者の熱もいつも以上に高まっていた
雨あがりの湿気と相まって、郡上とは思えないほど暑い夜だった

この十字路を中心に徹夜踊りは実施される


郡上おどりは10曲で構成されている
かわさき、春駒、三百、ヤッチク、古調かわさき、げんげんばらばら、猫の子、騒ぎ、甚句、まつさか
かわさきや春駒は地元の盆踊りでも定番だったけど、これって全国的なものではないらしい
盆踊りって地元以外で参加しようとは比較的なりにくいものだと思っているけど、郡上おどり目当てに日本全国から来ているのだからすごい

郡上おどりで演奏する人、参加する人、住んでいる人
みんなが好きじゃないとこんなに長く続かないよなあと思い、感動する

最初は踊り方を覚えるのに必死だったけど、だんだん慣れてきてふと感じた

郡上木履の店内。24時。

深夜の下駄屋はこんなに人気
下駄だけはあった方がいいってまちの人にも言われたことが実感としてわかる

最初は鼻緒が硬かった下駄だったけど、履き慣れてきて音も鳴るようになった
踊り子たちと、郡上のまちとが、下駄を通じて足元から繋がっていたように感じた

郡上おどりでもう一つ面白かったのが、知人の輪だ
最初は3人だったけど、可児からりょうたくん、関からまさきくんが合流してくれて一緒に踊った
高山からこいちくん、美濃から千田さんと小笠原さん、各務原から葉山さんや翼さん、斐太高校の幼なじみもいた

郡上で行われた盆踊りに岐阜県全域の友人たちが集まるのってすごく面白いし、
新しい輪がどんどん広がる感じもすごくいいなと思った

これが郡上おどりの魅力なのか
みんなが勧めてくる理由がよくわかった

同窓会のような楽しい時間を過ごした
ああ、この楽しい夏も残り少し…

最後の演目はまつさかと決まっていた

まつさかを踊り終えた時、最後のナレーションが聞こえてきた



『おはようございます』



あの場にいたみんなが拍手をしてその瞬間を迎えた
胸の高揚感が忘れられない


そうだったのか
郡上おどりの徹夜おどりは
夜遅くまで楽しくおどるお祭りだと思っていたけど
新しい朝を迎えるためにみんなでおどるお祭りだったのか

踊り終わったとき、思わずしょうくんに
『岐阜県民になれた気がする』 って呟いていた


平日は東京で働き、週末は地元岐阜県で過ごす“週末岐阜県民“だけど
なんだか気分は岐阜県民だった
この瞬間を一緒に共有できた友人たちには感謝でいっぱいで、
もっと多くの人とこの瞬間を迎えられたら最高の夏になるなあとも思った



駐車場までの帰り道がとても長く感じた
空が次第に広くなっていく

帰路の堀越峠では雲海と朝やけが広がっていた



岐阜県民の夏が、ここからはじまる。

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