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僕も優秀?(3)

WISC-IVを受けた。そして次男の鋭さに狼狽した。

次男の状況については、学習面の心配に加えてチック症状が出たこともあり、学校の先生をはじめ、スクールカウンセラーとも軽く話すことになった。その中で、WISC-IVの話が出て、すぐに受けられるとのことだったため受けている。

長男が既に受けたことがあったため抵抗もなく、また次男に困り感があるならそれを把握した上で次男に合ったサポートがしたいとも思っていたため、ほぼ私の希望で受けた。

問題は、どのように次男に説明するかであった。そして残念ながらここは失敗したように思う。クイズだよ、とか、遊び感覚でやるゲームというような説明をしたにも関わらず、「もしそれで点が悪かったら、僕○○の教室に行くことになるの?」とドキッとする質問をされてしまった。

ここが本当に次男の空気を読むところというか。

この質問をされた時だけはWISCを検討したことを後悔した。ただ、もう受けようと思っていることが伝わってしまった以上、受けた方が良いと思った。結局、WISCで分ることに限界があるにせよ、より適切なサポートに繋がる可能性があるのなら、やったほうが良い。

見立て

WISC-IVでどのような結果が出るか分らない中、私の見立てでは、次男は長男とは逆の結果になりそうだと思っていた。長男は聴覚優位だったのだが、次男は以下の投稿での様子からも、視覚優位なのではないかと感じていた。

WISC-IVでもそういった結果になったならば、学習のサポートも兄とは逆のやり方でやった方が良いと自信を持てるかも知れないと思った。兄は、とにかく本を渡しておきさえすれば、文字情報から勝手に理解して、自分でいつの間にか習得していることが多かったのだが、次男はそもそも兄ほどに文字ばかりの本を好むわけでもなく、はまっていない感があった。

それを単に、本を読まないと嘆くのではなく、次男に合ったものを選んでやれば良いと、親の発想転換の機会としたいと思っていた。どうしても、自分たちの経験則に基づいてうまくいく方法を提案してしまいがちになるが、これを疑った方が良いと、常々次男を見て感じていたのだった。

思った通り

あまり結果に捕らわれすぎるのも良くないが、結果から言うと、やはり次男は視覚優位と言えそうだった。また興味深いことに、言語が想定していたよりも高く、4指標の中で一番凸だった。

なお、WISC-IVを受けるにあたり、夫が結果を見ずにいたい(捕らわれずにいたい)とのことだったため、こちらのnoteを見ていることはないと思うが、念のため詳細は書かない。また次男にも結果を伝えていないこともあり、ここは控えようと思う。

夫に伝えたことの内、私が最も重要だと思ったのは、検査者からの「擬人化するとよい」というコメントだった。

例えばこうである。赤血球や白血球の働きを文字情報だけで小難しく説明されても次男の頭には入りにくいが、これがキャラクターとなって「擬人化」された状態で描かれると、入りが良くなる、という事である。

実はこちらの『働く細胞』は次男がよく読んでいた漫画で、読んだ内容を話して聞かせてくれていた。もし文字ばかりの本で読ませていても、こうはならなかっただろうと思う。

次男は漫画をとても好んで読むのだが、WISCの結果からも漫画を肯定して良いように思った。恐らく特性を考えると漫画学習は理にかなっている。

そして、現在次男が愛読しているのは、ドラえもんの科学漫画だ。

次男がいなかったら、我が家は漫画を購入することはなかったかもしれないのだが、今や本棚には数十冊漫画が並んでいる。

余談だが、やはり夫は漫画”しか”読まないのは良くないと思っていて、あんまり漫画しか読んでいないようだと難色を今も示す。加えて、私よりも積極的に文字だけの本も読むよう促している。ここは私の方が緩く、次男が何かしら読んでいればめでたしめでたしと思うのとは少し違っていると言えるだろう。

漫画から始めて、その小説版を読ませてみたり(食わず嫌いも内容を知っていると抵抗が少ないだろうと)、色々考えているようだ。最近だと、たまたま私が借りてみた以下の本は文字中心だが集中して読んでいるようだ。

冒頭、次男が親の顔色を伺って親の前ではしっかり勉強している様子があったと書いたが、夫は読書に関しては、これを多少利用してでも、本を読むように習慣づけたいと思っているようだ。やはり夫の方が”当たり前にできてほしいレベル”が高いのだろうと思う。

私も別に人のことを言えるわけではないのだが、なかなか難しいなと思うこともある。賛同する時もあるが、親の価値観を押し付けていないか気になることもある。

次男については、それでも習慣づけることが功を奏しているのか、読書時間と、結果として読める漢字も増えていて、吸収効率は上がっているのかもしれない。また、次男も父親から褒められた方が嬉しそうでもあり、ならそうやって自己肯定感が上がると良いなとも思う。

(4)につづく