共感が苦手なリーダーに公開、共感力の高め方2つと共感スイッチ
リーダーに必要なコミュニケーションスキルをあげるとすると、
共感力、自己主張力、傾聴力、の3つです。
この3つは、順番も大切です。
まず共感力があって、メンバーから「この人はわかってる」と思われてこそ、自己主張力が発揮できます。自己主張した後は、相手の意見を聞き入れる傾聴があってこそ、相互のやり取りが成立して、コミュニケーションサイクルが機能します。
コミュニケーションサイクルの出発点は、共感力です。
しかし、共感は、誰もが当たり前のようにできるものではありません。共感することが苦手という場合は多いです。
実はわたし自信も共感力が低く、メンタルヘルスコーチになるにあたり真っ先に壁にぶつかったのが共感力の低さでした。
「相手によりそって共感してください」と言われても、なかなか共感の言葉や態度が出てきません。相手が辛い話をしていても、辛い状況なのはわかるけど、その人にどんな言葉をかけて良いのやら。。
共感力の高い人なら自然とできる、その人の気持ちになって深い相づちをするとか、共感の言葉をかけるとかいうことができませんでした。
どうやったら共感力を高めることができるかをいろいろ考えました。そして、工夫して実践していくうちに共感力は着実に高まりました。
そこで今回は、共感するのが苦手というリーダーが、どうやったら共感力を高めることができるか、共感性を発揮する時にポイントはあるかを一緒に考えてみましょう。
共感性の高め方 王道編
共感力を高めるための王道は、たくさん共感されることです。
もともと共感性が低いのは、自分の中から湧き起こった様々な感情に、共感された経験が少ない可能性が高いためです。特に、幼少期に共感された経験が少ないと、共感したりされたりという感覚が身につかないことが多いです。
特に、辛い気持ちや悲しい気持ちは、幼少期を過ぎると表に出さなくなりがちです。子供の頃にネガティブな気持ちに、寄り添ってもらった経験が少ないと、自分の気持ちもじっくり感じられないし、相手の気持ちを感じることもできなくなりがちです。
このような理由から、今からでも共感される体験を積み重ねることによって、共感力は高まっていきます。身近なパートナーや家族、友人に共感してもらいながら、話をきいてもらえると理想的です。身近にいない場合は、メンタルヘルスコーチなどの専門家を頼るのもおすすめです。
共感性の高め方 マニアック編
王道編は、人に協力してもらいながら実践する方法でした。こちらは一人でおこなう方法です。
これはわたしが壁にぶつかったときにたどり着いた訓練法です。かなり変わった方法だと思うのですが、わたしはこれで着実に共感力が高まったので、公開しますね。
ひとりで実践できる共感性を高める方法とは、相手が一方的に話している内容に対して、心の中で共感できる言葉をぶつぶつをつぶやく、というものです。
具体的に説明します。例えばニュースを題材にした場合、
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ニュース:
去年1年間の、全国の漁業や養殖業での漁獲量は、サバやカツオの不漁が続いたことなどから、2年連続で400万トンを下回り、過去最低を更新する見通しとなりました。
心のつぶやき:
えー、なんと、それは大変!過去最低って、これから一体どうなってしまうんでしょう。
ニュース:
「魚が手に入らない」と料理人たちも危機感を強めていています。
心のつぶやき:
そりゃそうでしょう。これからどうなるか危機感を感じるのも当然だし、不安な気持ちになる人だっているでしょう。
ニュース:
専門家は人気のある特定の魚ばかりを捕るのではなく、市場に広く流通することは少ない魚の活用なども必要だと指摘しています。
心のつぶやき:
そうかそうか、そんな方法もあったのか、そのようなことが必要だというのもうなずける。
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題材は、ニュースでも、スピーチでも、童話でも、相手が反応することを想定していないものならなんでもOKです。わたしは天気予報で練習したこともあります。
というわけで、かなり変わった方法ですが、よかったら試してみて下さい。
共感力を使う時のポイント
最後に共感力を発揮するときに、大切なことをお伝えします。
王道編でもマニアック編でも、共感力の訓練をすれば、共感力は着実に高まります。しかし、もともと共感力が低い場合、24時間どんな時でも自然に共感するということは、意外と難しいです。
そんな場合、共感力のオンオフがあっていいと割り切ってみてください。
共感力のスイッチを持っているつもりで、メンバーの話を聞く時は、スイッチオンにして共感する姿勢をとってください。マニアック編で練習している場合はスイッチが入りやすいです。
話を聞くだけではなく、相手の様子を気にしたいときや、気にかけておきたいときもスイッチオンです。スイッチはこまめに切っても大丈夫です。
共感力が低めであることを自覚して、共感を発揮すべき時にきちんとできればコミュニケーションのサイクルは機能します。共感スイッチのオンオフがあってもいい、そんなふうに考えて、お互い共感力と気楽に付き合っていきましょう。
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