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先月、同じ日の日経新聞夕刊で、森上教育研究所の森上所長による「受験のリアル」(中学偏)というコラムと、ハナマルキャリア総合研究所代表による「就活のリアル」というコラムが掲載されていました。

学校と企業による選考という点で妙にシンクロしているように思えました。

<受験率過去最高の中学受験>

東京・神奈川の私立中解禁日の2月1日の受験者数が合計4.3万人で、前年比2.7%増加。

首都圏の公立小6の受験率は過去最高の15%。

森上氏によれば、首都圏の小6人口が2021年から減少に転じた一方、中学受験者数が増えたのは、感染症拡大期を経て「2つの層」が伸びたからという。

ひとつは、偏差値60超の上位校の受験者で、海城や開成など。

長く電車に乗る抵抗感が薄れ、少し遠くても難関校に挑戦するケースが増えたことと、学校活動の制約から受験勉強に取り組める時間が多くなり学力が伸びた結果と分析。

もうひとつは、偏差値40前後の中位校の受験者で、三輪田学園など。

これまで中学受験に参加していなかった、本来は公立中への進学予定者が私立中に切り替えたことによると推測。

中位校の受験者数は、2020年から2023年の間に1.8倍に増加。

感染症拡大に際し、私学がオンライン授業にいち早く対応したことや、家庭で教育にかける時間や費用が増えたことが背景と指摘。

2024年の小6生徒数は大幅に減少するが、中学受験熱に変化はない。

<企業の面接で短所を聞かれたら>

就活の面接で短所を聞かれ、思わず「メンタルが弱いこと」と答えてしまった女子学生。

こうした答えは無防備だという。

模範回答は、「慎重すぎるところがあるので、計画を立てたら即実行」というように、短所をどうカバーしているかまで答えることで、むしろ長所に聞こえるようにアピールするとよいとか。

面接は長所を伝える場。

短所を聞かれて正直に答える人は少ない。

企業が学生に短所を聞くのは、思いがけない質問をして本音を引き出す、冷静に自分を見ることが出来ているかを見極める、ということと分析。

「困難だった経験」や「失敗談」を聞かれるのも同様。

人間に短所があるのは当然で、これからの仕事は長所でするもの

社会に出てからは、自分の短所を忘れるくらい長所を伸ばして欲しい。

コメント

中学受験のトレンドは、難関校と中位校が増える「二極化」とともに、入試の多様化が挙げられます。

受験生の裾野が広がる一方、学校側も、欲しい生徒を様々な工夫をして選別しようとしています。

自己アピール型、受験生同士でグループワークやプレゼンテーションなどを行う入試も登場。

スポーツ、習い事、趣味など小学生時代に打ち込んできたことのプレゼン複数の受験生と同じテーマに向き合い、人の意見を聞く、自分の考えをまとめる、発表するなど。

就活時の面接、グループ面接と同じ!?

通常の4科入試でも、物事に対する考え方や取り組み姿勢などを見る出題が増える傾向にあると感じます。

例えば、初見の問題をその場で考えさせる、資料やデータを見せて読み解かせる、大人の常識を問うような問題を出す…。

難関校ほど、「知識だけではない」部分を評価しようとしているように見えます。

これは、就活時の企業の選考ポイントと本質的に変わらない気がしました。

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