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牛の放牧とニュートン算
長野県美ヶ原高原で牛の放牧が始まった、というニュースを見た。
夏の暑さから牛を守るため、毎年5月下旬に麓の畜産農家から牛を預かり、秋まで放牧するのだという。
高原は標高2千メートル、暑さによるストレスを受けにくく、広い草原を自由に動きまわり、元気に育つのだそうだ。
牛の放牧で思い出すのが、中学受験算数のニュートン算。
例えばこんな問題。
ある牧草地に、牛を125頭放牧すると8日で草がなくなり、牛80頭だと13日で草がなくなる。ここに牛60頭を放牧すると、草は何日でなくなるか?(草は一日に一定の割合で生え、牛が一日に食べる草の量は同じとする)
算数の問題で牛の放牧が題材となっていたのが妙に記憶に残ったのと、計算が面倒だったのを覚えています。
牛が単に草を食べるだけだったら話しは簡単だが、1日経つと草が伸びてきてしまう…。
減るのと増えるのが同時に起きるので、頭の中がこんがらがってきます。
例えば、さきほどの問題、まず牛が食べた草の総量から計算します。
牛1頭が1日に食べる量を「1」とすると、
125頭が8日間食べた量は、125×8=1000
80頭が13日間食べた量は、80×13=1040 となります。
この2つの量は等しくなりません。
最初にあった牧草地の草の量は同じですが、食べるのにかかった日数が違うので、草が伸びた量に違いが出るためです。
日数の差が5日間で、草の量の差が40なので、1日当たり、「8」伸びたと分かります。
8日間では草の量が64増えますから、最初にあった草の量は、
1000-64=936
ここで、60頭の牛が食べ終わるのに▢日間かかったとすると、食べる総量は、936+8×▢になります。
これが60頭が▢日たべた草の量に等しくなるので、
60 × ▢ = 936 + 8 × ▢
この▢に入る数を求めればいいことになります。
両辺から8×▢を引くと、
52 × ▢ = 936
936を52で割れば、答えを出すことが出来ます。
う~ん、やっぱりヤヤコシイ。
こんな問題があったよね、と息子に聞くと、
「ニュートン算が一番簡単だった」という。
え、そうだったの?
「草が伸びる速さがわかれば終わりだよ」
「草が伸びる量が1日8だったら、80頭の牛が食べると草は1日あたり72減り、60頭だと52減る」
だから?
「減る量の比は72:52、つまり18:13になるから、草を食べ尽くす日数はその逆比で、13:18」
「80頭で13日だから、60頭では18日」
何でそれで答えが出るの?
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