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サピックスよりも難関中合格率が高い塾

2023年中学入試の合格実績が、各塾から発信されています。

塾によって合格者のカウントの仕方が異なり、一人の生徒が複数合格すると全てカウントされるので、塾どうしの実績を比べにくくなっています。

男女御三家を含む首都圏の難関中は、2月1日午前に一斉に入試が行われ、かつ入試は1回のみ実施される学校が多いです。

これらの学校は併願できず、合格者が重複しないので、合算することで塾の合格実績を比較できます。

具体的には、

男女御三家(開成、麻布、武蔵、桜蔭、女子学院、雙葉)と、駒場東邦、慶應普通部、早大学院、早実、フェリスの11校です。

難関校に強いとされるサピックスの、2023年の上記11校の合格者数の合計は、1391人でした。

在籍者数(6730人)に占める割合は、

20.7%(これを偏差値に換算すると、58.5以上)。

サピ生のうち、実際に上記の11校に合格したのは、5分の1

厳しい競争です。

難関中合格者数でみると、「サピ一強」です。

これを追う、早稲田アカデミーは、在籍者数6600人に対し、難関中合格者は749人。


生徒数に占める難関中合格者の比率(=合格率)を出してみると、実は、サピよりも合格率が高い塾がいくつか存在しました。

合格率の高い順に紹介したいと思います。

【フォトン(生徒数:84人)】
11校合格者数:42人
合格率:50%

何と、生徒の半数が難関中合格という、驚異の合格率を誇ります。

以前、取り上げたことがありますが、小2から徹底した算数先取りを行う少数精鋭塾です。

入塾テストが小1の11月にあるので、小学校入学前から相当準備を進めないと入れないと思います。

男子61人、女子23人と、男子比率が高いですが、女子御三家とフェリスで計12人合格していますので、女子の合格率も極めて高いです。

【エクタス(生徒数:93人)】
11校合格者数:45人
合格率:49.5%

フォトンと並ぶ高い合格率を誇る、「筑駒・御三家・駒東」に特化した専門塾。

栄光ゼミナールが運営していて、Z会グループ傘下にあるため、「Z会エクタス栄光ゼミナール」というのが正式名称です(長い)。

【エルカミノ(生徒数:119人)】
11校合格者数:29人
合格率:24.3%

エルカミノについても以前、取り上げたことがあります。

男子94人、女子25人なので、フォトンより男子比率が高め。

男子校(御三家、駒東、慶應普通部)に計29人合格しているので、男子の難関中合格率は30%を越えます

上に挙げた、フォトン、エルカミノ、エクタスの校舎が集結しているのが、自由が丘、白金高輪、成城、吉祥寺、たまプラーザといったエリア。

もちろんサピの校舎もあり、難関中向けの塾の激戦区になっています。

【グノーブル(生徒数:577人)】
11校合格者数:120人
合格率:20.8%

サピをわずかに上回る合格率(殆ど同じ)。

グノーブルは、サピの元幹部が立ち上げた塾なので、難関校をターゲットとしたカリキュラムや上位層が厚い点はサピと似ています。

【希学園・首都圏(生徒数:141人、うち男子93人、女子48人)】
11校合格者数:28人
合格率:19.9%

希は、「スーパーエリート塾」を標ぼうする関西の塾。首都圏に進出。

男子に限ると、難関中5校(開成、麻布、駒東、慶應普通部、早大学院)の合格者数の合計が21人、男子生徒に占める合格率は22.6%でサピを上回ります。

2023年受験組は17期生といいますから、サピ(今年は34期生)の半分の歴史。

難関中合格率でみると、「サピ一強」ではない、別の姿が見えてきます。

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