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「役に立つ」と"helpful"(1,297文字)

コラム:「役に立つ」と"helpful"

調べ物をしていましたら,"helpful" という単語に出会いました。「十分な助け」のようなことだろうか,と考えましたが,まずは"helpful meaning" をキーワードにして調べてみました。

helpful とは,翻訳すると「役に立つ」,意味としては「親切」や「助ける」という意味合いが強いようです。
参考:Helpful Definition & Meaning - Merriam-Webster (2022.11.27 確認)

ただ,そうすると「役に立つ」と,なぜ翻訳されたのか気になりました。そこで,「役に立つ 意味」をキーワードにして検索してみました。

「役に立つ」とは,「使って効果がある。有用である。」引用:役に立つ(やくにたつ)の意味 - goo国語辞書 (2022.11.27 確認)とあります。使う,という点が気になります。

Merrian-Webster(Helpful Definition & Meaning - Merriam-Webster) による例文では,"a kind and helpful person"という言葉があります。DeepL(DeepL翻訳:世界一高精度な翻訳ツール)にて翻訳してみると,「しんせつなひと」となりました(ちなみに,Google翻訳では,「親切な親切な人」でした 2022.11.27 確認)。

しかし,「役に立つ」と考えると,「親切な『役に立つ』ひと」ということになります。違和感の原因はどうもここにあるように感じます。また「有用な」とすると,「親切で『有用な』ひと」となります。どちらも物的に感じてしまうのは,私が日本人だからでしょうか。

しかし,ここで疑うとするならば「役に立つ」という言葉ではないでしょうか。「役に立つ」というと"useful" という英単語が思い浮かびました。こちらはより「物質的で便利なもの。貴重なもの。」参考:Useful Definition & Meaning - Merriam-Webster (2022.11.27 確認)というような意味合いが強くなります。

では,先ほどの例文を"a kind and useful person" としてみます。今度はGoogle翻訳で翻訳してみました「親切で便利な人」Google 翻訳 (DeepLですと「益荒男」となりました。 2022.11.27 現在)となりました。

日本語の「役に立つ」は「便利」なのでしょうか,それとも「親切」なのでしょうか。「お役に立てず,申し訳ございません」とは「親切にできず,すいません」という意味だとはちょっと考えにくそうです。

そう考えてみると,"helpful" という英単語からは,親切で助けになり,そして有用であること。誰かが,誰かを「助ける」という意味合いが強く感じられます。また,この"helpful" にかかわるニュアンスの違いはなんだろうかと感じてしまいました。

さて…「役に立つ」は「親切」でしょうか,それとも「便利」でしょうか。

それでは,またよろしくお願いいたします。

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