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【読書感想】2度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む3 亡夢の魔術師
こんにちは。
今回の投稿は『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む3 亡夢の魔術師』の読書感想です。致命的なネタバレが無いように書きます。
◆こんな方におすすめです
・過激な復讐モノを探している
・理不尽に大切なモノを奪われ、やさぐれている
・美少女は狂ってても好き
・グロ描写にはそこそこ耐性がある
・昏い喜びを味わいたい
1.3巻ってどんな話?
謀殺の憂き目にあった後、時間が巻き戻った勇者、宇景海人。
最初の復讐対象であるユーミスに近づいた時、彼女の妹であるシュリアが、騙され全てを奪われた事に気づきます。
そんなシュリアを復讐に誘い、共にユーミスを倒すまでが3巻の内容です。
表紙イラストは、海人君がシュリアを悪の道に勧誘するシーンです。何とも怪しくて、初見の方は海人君を主人公かつ勇者であるなどとは思わないでしょう。
赤毛の少女は海人君最愛の魔王、レティシア。馴れ初めいちゃいちゃ話が結構な長さであります。
もちろんユーミスはイラスト通りに苦悩します。
2.注意する所は?
ユーミスの性的な描写がちょっぴりある所でしょうか。
グロ描写のせいで本作は全年齢対象にできないので、そんなにダメージでないかもしれませんが。
3.3巻の見所
・シュリア覚醒
ユーミスと知り合う前は、とある農村で母と妹の3人で暮らしていたシュリア。
エルフの血を引くこともあって、儚げで可愛らしい子だったのですが……復讐に目覚めた後は銀髪に赤い瞳の闇堕ち少女となり、無邪気なお顔でザクザクやってくれるようになりました。
……こわい! でもステキ!
ただ、海人君にいじめられるのが好きな被虐趣味も見いだしてしまい、ちょっと将来が心配。
・ユーミスの断末魔
やはり因果応報に尽きます。2巻の仕込みの後、これをずっと待っていたのです! さぁさぁ来た来た復讐の時が!
「いくら復讐って言ったって、裏切った記憶が無いんじゃなぁ……」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
でも、心配いりません!
ちゃんと「思い出させて」から復讐しますから!
ユーミス自身がしでかした事からは、逃れられないのです。
騙したから、騙されて。
シュリアの大切な人を利用したあげく殺したので、ユーミスの大切な人も利用されて、殺されます。
シュリアの未来を奪ったのだから、ユーミスの未来も奪われる定め。
彼女がいいように操られ、何もかもを踏みにじられ、自らの行いを悔やみながら命乞いするシーンでは、背徳の喜びを味わえるでしょう。
4.もし、ユーミスが悩みを海人に相談していたら
海人君であれば、ユーミスが想い人と結ばれたいと思っている事を、決してバカにしなかったでしょう。
勇者としての地位と権力を使って、ユーミスが幸せな結婚を出来るよう力を尽くした筈です。
しかし、ユーミスにとって海人君は異世界から急にやってきた『よく分からない何か』であった訳で、そんな人に自分の最大の弱点を明かすなんて事は出来なかったのかもしれません。
……それでも、自分の望みを叶える為に殺すなんて、していい筈が無いのです。
その行為が、心優しい少年を復讐者に作り替えてしまったのですから。
「足りなかったのは力じゃなくて意思だ。
この世界で必要だったのは、優しい世界に尽くす慈愛の心じゃなくて、白地図を疑い尽くして黒く染め上げる猜疑の心だ」
5.まとめ
・『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』3巻は、ユーミスへの復讐完遂でスッキリするよ!
・2人目の共犯者、シュリア加入で戦術に幅が広がるよ!
・勇者海人と魔王レティシアの馴れ初めが語られ、共犯者少女2人とのラブコメ感UPだよ!
長いことお読み頂きありがとうございました。
あなたが素敵な本と出会えますように。
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