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脳の統計学習

意思と行動までの仕組み

やらなきゃいけない!とか、やりたいのにできない!とか、ある気はあるのに行動できない・・・とか。何時もギリギリになっちゃう!とか、今日の予定ではでいたはずなのに!とか。そんなふうになったことはありませんか?
そして、気にしないようにしていても、人間の脳は自分に嘘つけないので、じわじわと見えないストレスとして負荷が重くなってきたりしたことはありませんか?

私自身もそういう時があります。ただ、おこがましいようですが、結果的に何とか動けるようになっている事が多いようです。

気になっていたことができた時のスッキリ感!
終わった時の安心感。
そして、できた自分に対するささやかな自信。
さらに次の活動への意欲。
周りの人たちへの対応の余裕さえ出てきたりします。
思考はクリアな状態で体調もスッキリしてきたりします。

どうせなら、そういう日々を重ねていきたいものです。
だけど、難しい時もあったりします。

AI初期からの発展
さて。一体、人間の仕組みはどうなっているのでしょうか?
前回は、AI初期人工知能研究の研究者アレン・ニューウェル(Allen Newell, 1927年3月19日 - 1992年7月19日 アメリカ サンフランシスコが22歳の時から取り組んでいた、計算機科学認知心理学という研究について触れましたが、今回は、現代に活躍されている研究者、大黒達也さんの脳の統計学という視点で、人間の意思と行動がどのようにできているのか触れたいと思います。

書籍で読んだレベルですが、AI研究のその後の発展の一つとして、新しい研究では、脳の統計学習という領域に繋がっているようです。先ほど触れた通り、人間の思考や行動に多大なる影響を与えているそうです。
脳神経科学・心理学にとどまらず、コンピュータサイエンスやAIの分野でも注目されています。

ある時

私自身、ある時期、IT部に所属し、数字を扱う仕事に携わっていた頃、数字表現の危うさをひしひしと感じていました。
本質的な数字の取り扱いがわからない限り、膨大な作業になる危険性を感じ、興味が湧き、統計学の勉強をしに大学で学び直した経験があります。
まぁ、単に不毛な残業をしたくなかっただけなんですけどね笑。当時の私としては、愛息子との時間のほうが遥かに大切だったのです。

ところが予期していなかったことが起きたのです。
必要に迫られて、学びにいっただけのつもりが、ある出来事に出会うことになったのです。
それはディープラーニングの手法で源氏物語を紐解くといった教授のお話でした。分析をしていくと、どうもこの部分は作者が違うのではないかという、研究をされていたのです。
そしてその教授の幸せそうな表情が今でも思い出せるほど印象的でした。

ああ。好きなことを仕事にするということは、こんなにも人に幸せな表情を引き出すことができるのか。と。本来の人間が持つ最も美しい姿のように感じられたのです。
それは単なる一片のことかもしれません。それでも私には大きな価値を感じることができた瞬間でした。
脳の統計学の表現で言うところの、「学ぶことの喜び」が現れている瞬間だったのでしょう。

人間の美しさ

その後、私は、数字の世界の虜になり、いっときはデータサイエンティストを目ざしていたのですが、職場の人に、教えるのが向いているんじゃない?とか、キャリアアドバイザーの訂正検査で、自己実現型で講師向きという診断を受けて、素直に受け取って(笑)現在講師業6年目になっております。

そして、その中で私が最もやりがいを感じる時は、「やった!できた!」という時の瞬間であり、そこに向かって取り組んでいる受講者さんたちの姿なのです。
そしてだんだんと私の中で、何かに向かって学ぼうとしている人に美しさを感じるようになっていきました。集中している時の人の姿ってとても静かで美しいんですよ(笑)。私の趣味にすぎませんが(笑)。

ところが、残念ながら一生懸命だからといって学びが進むわけではないのです。環境が殺伐としていたり、緊張を強いる環境では、身体は緊張状態になり、新しい情報を理解し、落とし込むことが困難になってきます。

問い

そこに気がついてから、どう言葉を投げかけたら、箱から出て、柔軟性のある状態に導けるのか?心理的安全性が提供できるか。何を提供したら、好奇心が刺激されるのか。どう伝えたらモチベーションが上がるのか。小さなアプローチを試行錯誤しながら取り組んでいきました。

そうすると、時折、劇的に変化が起きる場面に何度も遭遇するようになっていったのです。
その結果、心理的安全性を確保した上で、柔軟性を高め好奇心を刺激し、自分ごととして取り組める環境と、新しい視点の提供が重要なのではないかという想いに辿り着きました。
その取り組みも学びの結果に結びつき、最近では、個人で講座はしていないのですかと依頼が来るようにもなってきました。様々な手法がある中、どうやらこれが私には合っているようです。もっと言うと、そういう環境を提供できる事が私は好きなのです。

想い
だんだんと私の中で、何かを学ぼうとしている人への後押しになれないかと考えるようになっていきました。何かを学ぼうとしている人たちは、その先に、「やりたいこと」が存在しています。そんな好きやりたいことや好きだからやってみたいことなどの、「好き」の後押しがしたいな。という想いが積み重なっていきました。

続きはまた今度!良い時間をお過ごしください✨

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