「大学でフル武装」特殊すぎる我が学舎 in ISRAEL.
こんにちは、ジョニーです。
プロフィールの通り、僕は中東イスラエルのバル・イラン大学というところでイスラエル国家防衛について勉強しています。「イスラエルで国家防衛学ってなんでやねん」ってツッコミたくなると思いますが、僕も「なんでなんやろなぁ」って思います。多分きっかけとか理由を書いていると長くなるので、またそれは別の機会に。
とにかく、今僕が勉強している環境がとにかく特殊すぎるので今日はその紹介をしてきます!
ここでは何を勉強するのか。
僕が勉強している学科の正規名は日本語で書くと「政治社会学部総合学科イスラエル国家防衛専攻」です。名前の通り、イスラエルの国家防衛について政治・国際関係の観点から勉強しています。イスラエル国防軍、警察界隈ではこの学部は有名らしく、幹部になる前にここで勉強して、学士や修士を取得するそうです。日本でいう防衛大学校みたいな感じですかね。
1人だけ私服の僕
このコースは基本的に外部からの一般募集はしていません。バルイラン大学のサイトにも載ってませんし、学生は全員軍人、あるいは警察官で構成されています。なのでみんな制服を着て大学に来ます。学生全員が軍人や警察官で、部隊での成績とテスト、面接等で入学してきます。そんな中で私服ジャパニの僕1人がいます。
個人的に1番驚かされるのは机の上に拳銃やライフルが当然のように置かれていることです。それも実弾入りで。
普段は身から銃を身から離す時はマガジンを抜いて、置くそうです。彼らはシャワー浴びる時以外は(寝る時も)常にこれらを携帯して、絶対に無くさないようにしているそうです。
実際に射たせてもらったこともありますが、腰に付けてると、とても重たくて素材の通り、鉄の塊のような感じです。これを映画みたいに片手で打つとかありえないなって思いました。
え、これ見ていいの?
このコースのすごいところは学生の見た目だけじゃありません。学んでいる内容もさすが軍人が学びに来るだけはあるなって感じの内容です。
例えば今やってる「核保有とその抑止力」の授業。
教授 : 「〇〇年に核開発開始、〇〇年〇〇にて実験成功、〇〇年に配備ですが、これは〜…」
僕 : 「え、オレこんなの見ていいん?」
友達 : 「まぁ、うん。たぶん…。」
ってな感じでその授業は始まりました。実は、イスラエルという国は核保有について肯定も否定もしない立場をとっています。なので核については当然、国家の最高機密の一つ。イスラエル人でさえも簡単に知りえないことを外国人の僕が知れるのは、、。ただし、その授業ではノートを取ったり、電子機器の持ち込みが禁止されています。勉強も大学の専用パソコンが夜の20時まで使えるのでそれで勉強します。
さらにバグっているのは、、
このコースのさらにバグっているのは2年で学士、1年で修士修了ということです。もちろんこれはちゃんと日本の4年制の学士課程、2年の修士課程に相当します(イスラエルの大学では、学士3年制がほとんどです)。なので学士では、3学期制で年間75単位、2年で150単位を休みなしで取り続けます。本当に休みがありません。朝から晩まで週6日で勉強します。
ほんだらどないして入ってん。
ここまで聞いて皆さんは「なんで入れたの?」って思うと思います。僕は日本生まれ日本育ち、日本国籍保有で日本人の両親を持つ純日本人です。なんならユダヤ人でもありません。なので当然イスラエル国籍は持っていません。そんな僕がどうやってこの学びに辿り着いたのか。はっきり言って僕もなんで入れたのかわかりません。事務所で理由を訊ねたら
「可能性を感じたから。あなたならこれからのイスラエルと日本の関係に貢献してくれると願ってる」
と言われました。
学科編入にあたって僕がやったこと
編入前にしたこと
・志望理由提出
・履歴書提出
・戸籍謄本提出(日本語版)
・高校の成績提出(英語版)
・パスポートの写し
・ヘブライ大学メヒナー(大学予科)の成績
・面接2回(学科長、よくわからない軍人)
・編入届け
編入後にしたこと
・体力テスト
・学費支払い
僕はもともとヘブライ大学のメヒナー(大学予備校)で勉強して、その後にバルイラン大学の政治学科に入学しました。そして入学直後に政治学科の事務所に行くと横に「イスラエル国家防衛学科」の事務所が近くにありました。そこで学科の話を聞くと、すごく興味が湧いて「ここで勉強させてください!」と気づいたら口走っていました。当然、「無理です」と門前払いされてその時は諦めました。それ以降は事務所の前を通る度に軽く挨拶してる程度でしたが、ある日突然、
「あなたまだここで勉強したい?」
聞かれました。え?と思いましたが「はい!」と即答すると「それならこれらのところに履歴書とメヒナーと高校の成績、志望理由を書いて提出して」と言われ、即日言われた通りにしました。
そして次の日に上記の色々な試験を受けて3日後には事務所で「おめでとう、あなたここに受かったわよ。頑張ってね。期待してるわ!」と言われました。
終わりに
国際政治の観点から見て、イスラエルという国は簡単に言うと「世界で最も実戦経験の多い国の一つ」です。建国して70年ちょい、国内外で結構な数の戦争をして大体勝ってきました。なのでこの国で最先端の国家防衛を現場で戦っている軍人たちと学べるのはすごく貴重な体験だと思っています。一つ一つの授業はとても興味深くて難しくて楽しいって感じの毎日です。
これからも面白い内容の授業や、出来事があれば可能な範囲内でここにメモしようかなって思います。それではこの辺で!
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