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国際バカロレア (IBDP)はケンブリッジ式Aレベルと何が違うのか?ついでにマレーシアのIBインター18校を一挙ご紹介

(本記事は、2023年3月28日に最新情報に更新いたしました。)

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昨今、日本でも非常に人気の高い 国際バカロレア (IB)プログラムは、そのカリキュラムの中で厳しい要求水準を乗り越えてきた生徒は非常に優秀であると認知されているため、世界の多くの大学がIB生を歓迎しています。

今回は、まず 国際バカロレア の全体像を掴み、その中でもPre-University課程(=大学入学資格)であるディプロマプログラムをざっと解説させていただき、要所要所でIBとよく比較されるケンブリッジ式Aレベルとの違いをお伝えできればと思います。

なお、今回の記事では以下の 国際バカロレア 機構のサイトを中心に、さまざまな英語及び日本語サイトを参考にしています。

国際バカロレア機構
International Baccalaureate Organization
https://www.ibo.org/


1. 国際バカロレア とは (3つの階層、4つのプログラム)

国際バカロレア のディプロマプログラム(大学入学資格)は、IBDPまたは単にIBとしても知られていますが、その起源は1968年にスイスのジュネーブで設立された非営利団体である国際バカロレア機構によって開発された教育プログラムです。

以下に、Wikipediaの説明が分かりやすいのでご紹介します。

国際バカロレア
国際バカロレア (IB)は当初、世界各国から人が集まる国際的な機関や外交官の子供が母国での大学進学のため、様々な国の大学入試制度に対応し、1つの国の制度や内容に偏らない世界共通の大学入学資格及び成績証明書を与えるプログラムとして開発された。その目的を、より良い平和な世界を築くために貢献する人材育成としており、その教育プログラムの特徴として「全人教育」を掲げている。国際バカロレアの教育方針として、理想の学習者像が挙げられる。理想の学習者像には、探究する人、知識のある人、考える人、コミュニケーションが出来る人、信念を持つ人、心を開く人、思いやりのある人、挑戦する人、バランスの取れた人、振り返りができる人の10個がある。

出典: Wikipedia 『国際バカロレア

日本では高校2〜3年の2年間に履修するディプロマプログラム(IBDP)を採用する高校が増えてきていますが、マレーシアでは英国式中等教育卒業資格であるIGCSEもしくはマレーシアの中等教育卒業資格であるSPMを修了した生徒が大学に進学するために次に進むPre-Universityプログラムの1つとして広く認知されています。

※アメリカ式カリキュラムは私たちは詳しくないので含めておりません。

IBDPコースの期間は2年間で、その内容は学問的にかなり幅広く要求水準の厳しいカリキュラムとなっており、生徒は幅広い科目を履修する必要があります。

国際バカロレアは単に優良な学習者を育てることのみならず、幼少期から“人づくり”という面を重視しており、初等教育(幼稚園・小学校)、中等教育(中学高校)、そして大学準備課程であるPre-Universityプログラムという3つの階層、4つのプログラムで体系的に構成され、全体を通じて全人教育を行います。

1-1. Primary Years Programme (PYP: 初等教育プログラム)

【対象年齢】3〜12歳
【提供開始】1997年
【公式HP】https://www.ibo.org/programmes/primary-years-programme/

Primary Years Program(PYP)は3〜12歳の子供を対象とした初等教育のプログラムで、生徒中心のアプローチ手法による探究型のカリキュラムで積極的な子供を育成します。

カリキュラムフレームワーク

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