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喘息プログラマー(コミュ力ゼロ管理職)

今日はコミュニケーションの話をしたいと思います。

よく上層部から「部下とコミュニケーションを取れ」と言われるんですけど、これって凄く抽象的な表現ですよね。

具体的にどうアクションを起こせば良いのか?

それを考えるのが管理職の仕事になるわけなんですけど・・

まぁ難しいわけですよ。答えが無いですから。

新人の受入れを始めた頃、私、普通に昭和の教育をやっていたら
「Z世代に合わせた教育を考えろ!」
「パワハラになるぞ!」
と上と横からこっぴどく怒られましてね。

反省してZ世代対策セミナー受けまくって、今度こそとやり方変えてみたら
「その子に合わせた教育で進めた方が良いんじゃないか」
「Z世代を意識しすぎてないか」
と言われる始末で、、、

いったいどうしろっていうのよ!!!!!

といった状況です。

コミュ力がゼロでも管理職になれる?

そもそも私は管理職になるためにIT業界に入ったわけではなく、人生一発逆転するためでして俺は凄腕プログラマーになるんだという野望を持っていたのですが・・、

気付いたら管理職になっていました。

現在私は10名弱の小部隊を率いています。
もはやひとりで見るには限界でして、次世代のリーダーを育てている最中です。

私は自分がこうなるとは全く予想していませんでした。なぜなら管理職というのは部下の育成が付きもので、その育成にはコミュニケーションスキルが必要になるからです。

↑でも書いたとおり私の20歳までの人生は、コミュニケーションとは無縁でした。

すべてを喘息のせいにしてゆがんだ性格となり、
しだいに人と話さなくなり、
上京は独りでひっそりと行いました。

そんなコミュ力ゼロの私がどのようにして管理職になったのか?

それは東京という自分を育ててくれた場所自分リセットに関係があります。

東京は他人に干渉しません。
友達のいないぼっちでも、田舎もんでも、誰にも笑われません。
バカにされることも、ヒソヒソ話されることもありません。
なぜなら皆他人に無関心だから。

そんな冷たい東京を嫌がる人が田舎にはけっこう多いです。
だけど私はそんな東京を一発で気に入りました。
田舎は人付き合いが濃すぎて、何するにしても誰かに見られている感じがして窮屈で仕方がなかったんです。

あのまま実家に居たら今頃どうなっていたか・・
考えるだけでゾッとします。

古い考えかもしれませんが、私は上京する際に退路を断ちました。
東京で一発逆転するという大きな目標を達成するためには生半可な覚悟で行くわけにはいかなかったのです。

両親以外誰にも言わずに上京し専門学校へ通いました。そこで別の自分を作り上げました。

今でいうと陰キャって言うんですかね。それを陽キャに変えるのは大変な苦労でしたが、性格を変える最後のチャンスだと自分に言い聞かせ、毎日無理矢理テンションを上げるようにしていました。

地方出身で訛りが強かったので、それも直しました。
標準語を覚える日々はつらかったですが、もう初対面の人に地方出身でしょと言われることは無くなりました。
今では英語も学び、地元訛りと標準語と英語のトリリンガルだとジョークを言えるようになりました。

標準語を覚えてからは自分から話しかけられるようになり、そこからは何もかもが早かったと思います。

IT企業で講師のバイトして、飲み会に参加し、内定も早くに取れて、まずまずの上京成功と言って良いでしょう。

東京という場所と自分をリセットすることで、私は自分自身を変えることに成功しました。
そしてコミュニケーションスキルはすべての場所で有効であることを知りました。
こんなにコスパが良いスキルは他にないです。

技術は日進月歩で変わってしまいますが、コミュ力は基礎を得てしまえばあとは応用力となり、似たようなシチュエーションに対してそれを当てはめていけば良いのです。

コミュニケーションは目標達成の手段


私はコミュニケーションを目標達成のための手段として捉えています。

例えば新人教育や、中途社員育成において報連相ができてなければ真っ先に改善するよう教育するわけですが、ただ「直せ」と言っても直るわけありません。

そこでどうすれば改善するのか攻略していくわけですが、相手を知らなければ戦略は立てられません。この相手を知るということが会話であり、具体的な手段になります。

口数が少なければ表情を見ます。目を見ます。
話してくれる人ならじっくりと聞きます。決して話を遮りません。
このアクションが人によって千差万別であり、コミュニケーション力がある人はここがズバ抜けて優れているのだと思います。

自分が陰キャだったからか、若手の顔色見て元気なさそうであれば積極的に声をかけるようになりました。陰キャでも相手から話しかけられればしゃべるもんです。

相手の状況を見ながら自然な声掛けとなるとなかなか難しいですが、それもコミュニケーション力なんだと思います。

飲みニケーションの崩壊

若手・新人に気軽に声掛けできるようになれば、次は1on1です。

1on1は距離感が大事です。世間話もできない距離感で1on1をやってもお見合い状態になって効果薄いので、新人に対してはある程度世間話ができるようになってから1on1を行うようにしています。

距離感を詰めるために私が取ってきた手段は飲み会とサークル活動です。自分がそうやって道を切り開いてきたので、それ以外の方法が浮かばないのです。やり方が古いことは重々承知していますが、何だかんだ言って今でも効果が出るのが飲みニケーションです。

お酒があまり得意じゃない人もいるので、殆ど焼肉屋を利用しています。飲めなくても美味い肉と米があれば若手の腹は一杯になります。

コロナ前は定期的にチーム全員参加の飲み会を開いていました。

典型的な昭和スタイルでしたが、コロナでそれがガラリと変わりました。
テレワークの台頭です。
会社に出社しなくなり、それでもなんとか全員参加の飲み会を開いていたのですが、テレワークメインの中途社員入社により、全員参加飲み会の開催は難しくなりました。

私の中では飲み会はエンジンオイルみたいなもので各部品(人と人)の摩擦を防ぐものと捉えていたのですが、時代の流れですかね。
そんなもん無くても仕事は回せるという意見があちこちから出るようになりまして、考えを改めました。

もちろん出社を希望する人もいるのですが、マスク着用が任意になった今でも出社したくないという人はいます。そういう人を飲み会に誘うのは非常に難儀です。

なので全員参加飲み会の調整はやめることにしました。

ちょっと前に部下全員にはっきり言いましたよ。
今まで全員参加的な飲み会を企画してきたけどもうやらないからメンバー同士で自由にやってほしいと。

正直気持ちが楽になりました。
これで誰ちゃんを誘って誰ちゃんは誘われてない的な面倒くさい調整が無くなるし、フルリモートの人を半分強制で誘わなくてもよくなります。

クラシックスタイル

私はやっぱり昭和なのだと思います。なので今では同じ思考を持ったオッサン達とばかり酒を飲んでいます。無理して若手に気を遣うのには正直疲れてしまいました。

こうやって管理職が潰れていくのね・・

なんとなく分かった気がします。

ただね、
次の新人受入れがあるんですよ。

本当に飲みニケーション無しでチームの団結力を高められるのか?

今でも思い出すんですけど、私が新人の頃ね、バグ出して原因分からなくて残業して、ほんと泣きそうだった時に上司から

「そんな疲れた頭で考えても解決しないだろ。これから飲みに行くぞ!
 酒飲んで忘れろ。明日さっぱりした頭で考えれば良いんだよ」

と言われて強制的に先輩達と飲みに連れていかれたんですけど(もちろん上司の奢り)、本当に明朝原因が分かったんですよ。
あれだけ悩んでいたのがウソのようにあっさりと。

本音を言うとね、私はそんな雰囲気のチームを作りたいんです。
古い考えかもしれないけどね。

でもね、ひとりじゃ仕事ってできないんですよ。

難しいなぁ。ほんと難しい。。。

というわけで今日はこのへんで。

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