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中国のC2Cサイトの躍進と自社のガバナンス

こんにちは、jojo太郎です。
中小企業で経理・財務の仕事をしています。

当社は店舗型ビジネスを行ってます。
各店舗スタッフは仕事にまつわる備品が必要になった際、
ネットショップで品を探して購入することが多いです。
(仕入れや、日常的にくり返し発注する消耗品は、ネットショップではなく受発注システムを使って決まった取引先に発注してます)

ネットでの買い物は主にAmazonを利用しています。その理由は主に3つ。
(1)法人契約しているため、掛けで購入できる。
(2)店舗メンバーが購入希望すると、Amazon内で店長へ承認依頼が行われるため、一定のガバナンスが効いている。
(3)免税事業者が検索結果に表示されない設定にしているため、買った後に消費税の仕入れ税額控除ができない、というミスが起こらない。
Amazon法人契約、素晴らしい・・・。

なのですが、最近、こういう問い合わせが店舗スタッフの若いメンバーから入りました。
Ali ExpressっていうサイトがAmazonよりすごく安いので、ここで〇〇を買いたいんですけどいいですか?」
・・・サイトを見てみると、家電やら服、家具、美容グッズとか、品揃えが幅広く、そして、とにかく安い。
定価の50%オフとか、中には90%オフ、というものも。

検索したら
"AliExpressは、中国大手企業アリババグループが運営するC2C型の越境ECサイトです。"と出てきます。

「・・・こいつはまずいですね。会社の備品をここで買うことはNGです」と回答しました。

C2C型ECサイトというのは、個人が出品し、個人が購入するサイトのこと。
モール型サイトとも呼ばれます。個人で楽しむ品を買う分にはいいですが、会社の備品、お客様にサービスを提供するのに、ここで買ったものを使用するのは、品質が担保されないので、許可できません。

また、個人であること、海外の出品者ですので、当社がここから買っても、消費税の仕入れ税額控除ができないため、当社の消費税の負担額が大きくなります。

で・・・同じような問い合わせが他店の若いメンバーから来きました。
Temuというサイトが可愛くて安いので・・・買ってもいいですか?」
Temuも中国の会社が運営しているサイトです。
そして、Ali Expressと同じくC2C型ECサイト。

個人で楽しむ買い物なら、いいですが、
法人で必要な備品を購入する、のなら、許可できません。

たまに買う備品を安く買える、というメリットより、
それでサービスを提供した時に、お客様に何かご迷惑がかかった場合、
当社のブランドへの信頼を失うデメリットが大きいからです。

ここら辺が、店舗のメンバーには理解できないようで、
同じような問い合わせが何件もくるようになりました。
それだけ越境ECが日本の若者に浸透してきている、のですね。
そういえばSNSで広告を見かけます。


Amazonせどり(安く仕入れたものをAmazonに出品して差益をとるビジネス手法)をやってる友人に「ねぇ、Ali Expressってどうなの?」と聞いたところ、
「あー、基本、ほとんどの品が使い物にならないと思った方がいいです。例えば洋服なら、大人のMサイズを一回選択したら子供サイズになってしまうとか、90%以上はそういう品質です。ただ、その中でごく稀に"当たり"というかまともな品質の品があるんですよ。それを見つけたら大量に仕入れて、それをAmazonで売ってます。仕入れが安いんで、十分利益が出ます。良い品なら自分たちのAmazon内の評価は高く保てるんで。ただそういう品でも、リピート仕入れしたときに品質が落ちることがあるんで、気をつけないといけないですけど」ですって。


Temuと、それと並び話題に出るサイトSHEINにまつわる記事を置いておきます。※SHEINはC2C型ではなく、B2C型のアパレル企業です。

https://forbesjapan.com/articles/detail/68037

https://toyokeizai.net/articles/-/631502

Temuの親会社ピンドゥオドゥオに関する記事


追記
Temuに関してYouTubeでまとめがあったので載せておきます。






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