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レアキャラのすすめ

いる場所を替えるだけで、
ノーマルスキルがレアスキルと見られるようになり、
それが有益だと、(市場的にも社内的にも)評価が高まるんじゃない?
自分は何も変わらず、いる場所を替えるだけで
って話しです。


前回のnoteで、請求書を電子化する話をしたんですが、
その際に気づいたことが、これです。

自分はサービス業において
店舗メンバー⇒マネジメント層⇒マーケティング担当⇒経理・財務
というキャリアを経てきました。なかなか幅広い、というか、節操ない道のりですね。最初の3つは比較的地続きなキャリアで、知識も過去の蓄積が効く部分がありました。しかし、4つ目の経理・財務は、まるっきり異なる世界だったんで、苦労しました(異動後2年経た今も苦労してます)。

逆に、これまでと異なる世界だったからこそ、
自分にとっては当たり前のことが、
周囲の人から見たら珍しがられ、重宝がられた、
ということがありました。
具体的に言うと・・・

1.マニュアル作成(パワポ・動画)
 何か新しいことがあるとすぐマニュアル作ります。
 対象は自分のチームメンバー向け、社内各部署向け、取引先向け、など。
 で、基本はパワポで作成します。
 その時には、1スライド1メッセージが鉄則。
 図と短い文字で1メッセージを表現します。
 複数のウィンドウを使うような複雑な作業の場合には、
 動画マニュアルを作成します。
 経理・財務部では、こういう文化はあまりなくて、
 エクセルでごちゃごちゃしたマニュアルがちょろっとあるくらい。
 なので分かりやすいマニュアルを、次々作るのは驚かれました。
 人を動かすマーケターとしては、こんなのは当たり前のことなので
 拍子抜けしました。

2.LP(ランディングページ)
 取引先に見せるマニュアル動画&パワポの物量が増えたので、
 分かりやすいようにLPにしました。
 ペライチを使ってサクサクっと半日で作成しました。
 こんなの誰でもできるんですが、魔法使いを見るみたいな目で見られま
 した。

3.メルマガソフト
 取引先に(請求書を電子化してもらうよう)口説き落とすために、
 1,000以上の宛先へメールを送る必要がありました。更に、開封率や
 クリック率を計測しながら件名や本文を微調整したかったので、
 メルマガソフトが必須です。これも自分でさくっと契約し、行ったところ
 こういう発想そのものが、経理・財務部では無いようで、驚かれました。

4.銀行との融資交渉時にパワポ資料でプレゼン
 融資を引き出すため、当社の取組をいくつか銀行担当者にアピールしよう
 とパワポで資料を作成しました。1スライド1メッセージの鉄則に則り、
 写真と短い文章で何が言いたいのか完結に書いて銀行員に見せ、そこか
 らいろんな話し盛り上がりました。帰り道、「今までこんな資料を使っ
 て話す人はウチの財務部にはいませんでした、と(部下の)財務課長に
 言われました。

ちょっと思い出しただけでも、これくらい出てきます。もっと過去を振り返ったら他にもあったと思いますが。
同じ会社の中にいるのに、部署が異なるだけで仕事の進め方の常識ってのはずいぶん違うんだな、と思いましたし、こんな当たり前のことで驚かれたり、スゴイと言われたりするなんて、チョロいな、と思いました。ウチの会社の経理・財務部がレベル低い点は少なからずあると思いますが、それを差し引いても、「ある場所でのノーマルスキルが、場所が替わればレアスキルになる。更にそのスキルが有益だと、めっちゃ評価される」ってのは、どこでも通用する話しなんじゃないかと思うわけです。自分にとっての当たり前(それを強みとも言う)が、最も評価されるのは、それができる人が少ない場所、ですからね。

そう言えば、昔の職場の後輩が言ってました。
「自分はサービス業(接客業)から、IT業界に転職しました。そんな例はすごく少ないようで、転職活動はけっこう苦労しました。でも、入った後は、めっちゃ重宝されてます。なんでかって、みんな接客できないんですよ。すごい優秀な奴でも、顧客インタビューとか苦手なんですよ。だから接客の経験がある僕はいろんな場面ですごい重宝されました。」
これとか、同じ話ですよね。

これは、同じ構造です。
自分にとって当たり前のスキルが、
できる人が少ない場所に行くと、価値が高まる。

僕にとって、マーケティングから経理・財務に行ったのは、
自分の意思じゃなくて、会社からの異動命令でした。が、
たまたま、この構造に当てはまりました。ラッキー。
ここでもうちょい学び、経理・財務なんちゃってプロくらいまでやって
そして、他の人がやらないことをやって(良い意味で)暴れて、勲章作って
そんで次にいきたいと思います。


付記:
キャリアはかけ算でレアキャラになっていく、なんて話しもあります。
藤原和博さんのこの話しが有名ですね。


追記:
なんか良記事見つけたので貼っておきます。


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