【京都】想像してごらん、満開の桜を最終章、の話
今年の京都は予想に反して冬が長かったさかい、桜の季節は遅うやってきました。
近所やのに、なかなか行けへんかった東寺の花を、何回も偵察に行ってましたけど、ようやっときれいな季節が来たようです。
これは、4月の最初の日曜日、京都が一番きれいな時期のお話です。
出発は梅小路公園
良く晴れた日曜日。
JR梅小路公園から出発です。
梅小路公園は山陰線で京都駅の次の駅です。
駅は広い公園の中に位置し、公園の中には水族館や鉄道博物館、時期によってはスケート場があったりします。
元は、平清盛のお屋敷があった場所。
まぁ、どこでも、だいたい、歴史上何かあった場所。こういうところに、京都の奥深さを感じます。
染井吉野が満開になったこの日、お花見の人がぎょうさん桜の下で楽しそうにしたはりましたえ。
休日には機関車が走っていたりするので、大きいカメラを持った人たちもベストショットを求めて来たはりました。
まねして一枚撮ってみましょか。
春爛漫の東寺、想像通りでした?
東寺に着くと、春の陽気に誘われた人たちがぎょうさん来たはりました。
門から入って左手に見えた五重塔のしたにも桜色が見えてます。
今日はぬくいし、カメさんも日向ぼっこ。
お庭の外から見たら、やっと見ごろになったんがわかりました。
今日こそお庭の中へ入りましょう。
拝観料500円を支払って、お庭に入るとそこは別世界が広がっていました。
空が青いと気持ちええなぁ~。
ここ何日かの陽気に、花は、静かに散り始めています。
外国から来はったお客さんが、あちこちで小さい感嘆の声を上げたはるんが聞こえました。ここは、パラダイスか!って。
どうです?想像通りでした?
ほんまに、「夏は暑うて冬はさむうて住みにくい土地やわ」って、いっつも文句言いながら暮らしてますけど、1年のうちこの一週間だけは『京都に住んでて良かった』って、こころから思います。
実は西寺もあったんです
東寺はたくさんの観光の人が来たはって今でも賑わってますけど、昔々は朱雀大路を挟んで反対側に西寺もありました。
昔は東寺を左大寺、西寺を右大寺と呼んだはったそうですけど、たぶん、御所から見た左右なんやろうと思います。
西寺は、律令国家を護るお寺として、国の行事の会場として使われていたお寺やったそうです。日本中から来はるお坊さんたちを取りまとめるお役所が置かれていた大きいお寺さんやったようですけど火事にあって燃えてしもた後復興が進むことなく廃れてしもたんやそうです。
公園の周りには桜が咲いていて、近所の人たちがゆっくりとお花見したはりました。
花の季節に思う
短い花の季節はあっという間に過ぎていきます。
春は日本人にとって特別な季節なんやろうなと思います。
別れの後に出会いが来て、散った桜もまた巡りくる春に咲く。
こぼれそうな満開の花の下、どこか切なく、なぜか懐かしい花を見上げて感じる気持ちも、いつか風に乗って消えてゆくんやろうけど、この季節に生きていることに感謝せずにはいられへん、そんな季節が今年もまた散ってゆきます。
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