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読書感想 森博嗣 すべてがFになる

Kindle Unlimitedでまさかの読み放題になっていたので再読しました。

この作品を初めて読んだのは20年くらい前です。
衝撃的でした……!
なんだこれすごい面白い!とあっという間に読んでしまったのを覚えています。
そのあとも図書館で借りたりして再読し、おそらく今回4回目です……

同じミステリー小説を4回も読むって、なかなかないですよね。あらすじとかトリックとか犯人とかわかってるのに。それだけ色褪せない魅力を持った作品ということですね。

孤島の私立研究所で起こった密室殺人。
天才は天才のトリックを論破出来るのか!

この作品は、理系過ぎてトリックについてのロジックは全っ然理解できませんでした。
 
私の理解の範疇を遥かに超えた設定で次々と事件が起こるのですが、こんなことも有り得るんだろうなという感覚を読者に与える、
凄まじい説得力を伴った丁寧な描写です。

昔、普段全く読者をしない理系夫に読ませたところ(怪我で入院したときヒマそうだったので)
「面白かった!あり得なくはないよね!」
と言ってたし。

次々と明かされるマジックのタネに、
「ほほ〜ぅ」という言葉しか出ないです。すべてが完璧です。
著者の森博嗣さんはもともと国立大学工学部の助教授をなさっていた方なので、専門用語がエグいです。しかし何がおこっているのかはちゃんとわかるようにきちんと描写されています。文章も読みやすいです。


長編小説ですが展開が早いので、中だるみせず最後の最後まで集中の糸が切れずに読み続けられます。

この作品は現役の女子大生と大学助教授が主人公なのですね。
私が初めてこの作品を読んだときも若かったので、その当時のことを思い出しました。
4回目ともなると、そんな余裕が出てくるんですね。今までは謎を追うことばかりに気を取られて読んでいましたが、今回は人物描写も素敵だなという感想を持ちました。アオハルっていいね。

普段ミステリーとか読まない方にもオススメしたいくらい、設定もストーリー展開もトリックも登場人物の描写もラストのオチも
素晴らしい名作だと思います。

ぜひ!一度読んでみてはいかがでしょうか。




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