簿記2級の成果連結 ①
いつも見に来ていただきありがとうございます!
前回までは資本連結のことを書いてきました。
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今回からは成果連結、いわゆる、取引高や債権債務の消去について書いていこうと思います。
今回は成果連結の準備編みたいな感じで、実際の連結会計の現場どうなっているのかを私の体験をもとに書いていきたいと思います。
連結決算の流れ
画像が物凄く小さくなってしまいましたのでしたに同じことを書きます。
だいたい、時系列に直すと連結の決算の流れはこんな感じです。
流れに沿って書いていこうと思います。
連結パッケージ
単体決算は簿記3級の範囲とあまりかわらないで説明は大丈夫だと思います。
会社の決算が締まった(終わった)後、子会社の担当者は親会社に報告するための連結パッケージというものを作成します。
連結パッケージは、親会社の連結ソフトに取り込む用のExcelシートだとおもっていだけたらと思います。
内容としては、試算表や、関係会社間の売上、仕入、債権債務、棚卸資産等、簿記2級で勉強する取引高と債権債務の論点の金額が記入します。
そしてパッケージが出来たら、子会社の決算書とパッケージを親会社に送ります(だいたいメールです)。
単純合算と個別修正
親会社の連結の担当の方は、子会社から受け取った、決算書と連結パッケージを連結会計ソフトに取り込んでいきます。連結する範囲の子会社の決算をすべて取り込めば、連結ソフト上で単純合算が出力できるようになります。
ここから、大事なのですが、子会社の決算書が現行の会計のルールに従って作られていないケースがあります。こういう時に、会計ルールを合わせるために、子会社の決算書を修正する個別修正を連結ソフト上で入力します。
イメージとしては、決算整理仕訳みたいなものだと思っていただけたらと思います。
その後、会計ルールにしたがった、単純合算が出来上がります。
連結修正仕訳
簿記の論点である連結修正仕訳の基礎となる金額を取り込んだ連結パッケージをもとに修正消去仕訳を会計ソフトで起こしていきます。
資本連結だと、そこまで問題ないのですが、成果連結、取引高や債権債務が親会社と子会社で合わない事が多々あります。
ここらへんが、試験と実務に大きな違いがあります。
例えば、親会社で子会社に対する売上が100億あるのに、子会社側では98億円しかないと、連結修正すると差額が発生したります。この調査が大変です。もちろん全部が全部差額が埋まる事もなく、最終的に親会社ベースで修正することが多いです。
また、親会社と子会社の決算日がズレてたら確実に合いません。
といった具合にすったもんだしながら連結修正仕訳を整えていきます。
連結精算表作成
連結修正仕訳が整ったら、連結会計ソフトで連結精算表を作成します。
連結修正仕訳が出来がっていたら、基本的に簡単に出来上がります。
試験ではここの集計が大変なんですけど、ソフトなら楽です。
組替表作成
出来上がった連結精算表をそのまま決算短信の連結貸借対照表や連結損益計算書に転記出来ればいいのですが、なかなかうまい具合にいきません。
そのために、組替を実施します。
組替は、決算短信等で表示する項目に集計したりします。
以前、財務会計のステップで記載した図だと思う少しのところまできます。
決算短信&有価証券報告書作成
組替表ができれば、決算短信に転記していきます。
決算短信を一度でも見た事ある方がいればわかると思いますが、色々な事が記載されています。また、有価証券報告書だとなおさらです。
出来上がれば期日に以下のような方法で開示されます。
決算短信⇒TDNet(適時開示情報閲覧サービス)
有価証券報告書⇒EDINET
計算書類⇒招集通知又は電子的な方法
といった形で、様々な方法で企業の決算書が開示されています。
また、日本における決算発表は決算短信という資料の開示のこといいます。
まとめ
こんな感じで連結決算が出来上がっていることが何となく知っていただけたでしょうか?
こういう実務的背景があると、簿記2級の連結会計もわかりやすくなるかなと思い書いてみました。
次回からは成果連結を書いていきます。
参考になりましたらスキやフォローよろしくお願いいたします。
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