#01_お子さんが美大に行きたいと言ったら覚悟した方がいいこと・前編
こんにちは。しがないアラサーです。
先日会社の先輩より子どもが
美大に行きたいと言っているんだけど…と
相談を受けたので
今回はこのタイトルで
記してまいりたいと思います。
突然ですが、あなたのお子さん、
芸大に通いたいと言い出しています?
もしくは、芸大に通いたい
お子さん側でしょうか?
わたくし、親の脛を齧りまくって
4年間美大に通っていたのですが
自分が社会人になってから(気付くのが遅い)
美大に通わせるのって
親目線で考えると大変だったというか…
覚悟が色々必要だったんだな…と
ひしひしと感じ
親に感謝しまくったひとりでございます。
私は子ども側でしたが、
社会人になってから10年経って改めて
美大に通わせるにあたって
親として何を覚悟しなくてはならないか、を
完全私の主観ではありますが
今回は記してまいります。
美大に行きたいお子さんも、
少しは理解しておくといいのかな?
という内容だと思うのでぜひ。
| 前置き
【私の大学・専攻について】
・私立の美大(4年で卒業)
・製品デザインを専攻
→なので国公立の美大や、
他の学部の内情とは少し違うかも
→ただ美大全体の話を書くので、
上記の条件でなくても参考になると思います
【こんなご家庭は読まなくても大丈夫】
金銭的に大変、余裕がある方
子どもが就職しなくても全く問題がない方
【大前提として言いたいこと】
通わせていただいた子ども目線では、
美大に通って本当に良かったし、
本当にかけがえのない4年間でした。
こんな記事を書くと
美大に行かせない方が良いんじゃと
お読みになる方に思われそうなので…
| 覚悟ポイント1:他の大学より…お金がかかる!
学費だけでなく、
他の部分でもお金が掛かるのが芸大。
(平均的に医大(薬学、歯科含む)、
音大に次いでお金がかかるそう。)
どんなことにお金が掛かるのか
下記にまとめてみました。
【①学費】
国公立の場合は抑えられますが
私立の美大に通ったら学費だけで結構…高い!
(都内の私立美大だと4年間で600〜700万程)
私立は設備も充実していますが、
その分設備費用などがプラスされているのです。
美大は学生も少ないですし、
授業も実技が多くコマ数が多かったりして
1人あたりの先生の指導割合を考えると
まあ妥当とは思うのですが…
ただ、学費は皆さん予想範囲かと思います。
でも実は…
美大は学費以外にもかかるお金が割とあるので
下記を参考にしていただければと思います。
【②画材・材料費・(教科書・参考書・書籍)など】
教科書・参考書などは
他の大学・学部でも必要なので
述べる必要も無いかなと思いますが
画材、材料費は美大ならではなのかな
と思います。
かかる費用は学科によって全然違うので
具体的には述べれませんが
まあまあ結構かかります。
私は製品デザインだったので
模型制作用の材料費に
結構お金がかかっていた記憶。
授業・課題によっては大学から材料が
提供されるパターンもありますが。
レンダリング用のコピックも
めっちゃ買っていたなあ…
【③卒業制作】
これは②に含めても良かったんですけど…
製作物によっては段違いにお金がかかるので、
分けました。
(ただグラフィック系だと
通常の製作と変わらない方もいるそう)
これも学科によって費用感は全然違いますが
通常の製作よりも段違いに時間もかけているし、
展示場所も違うしで
その分費用もかかる人が多いです。
特に立体物を製作する学科は
より費用がかかるかなあと。
何度かの試作+立体製作物
+展示パネル+展示備品(+運送費用)など
様々なものにお金が飛びます。
製品デザインだと外注する人もいますが、
外注すると…より高い!
私は作品自体は割と小さめだったので
10万ちょいで済みましたが
私の3~4倍くらい掛かっていた子もいました。
悲しいことに卒業制作にお金がかかりすぎて
卒業旅行の費用を使ってしまい
行けない子もいました。
卒業制作用に早いうちから
貯金をしているしっかりした子もいたなあ…
【④パソコン・Adobeなど・(他ソフト)】
これらは大学でも用意があるので
個人で購入しなくても大丈夫ではあります。
じゃあ何故項目に入れたかって?
その訳を下記に。
この話はデザイン系の実情しかわからないので
デザイン系ベースでお話しますと
美大って課題が多いんです。
本当に多いんです。
そうすると、家でも製作・作業しないと…
ってなるんです。
そうするとやっぱりパソコンいる…
ってなるんです。
そしてこのパソコンも
イラレ・フォトショを使用するとなると
RAMの容量が大きい方が…となるんです。
と、必然的に高めのパソコンとなるんです。
そしてAdobeも学割が使えるとはいえ
まあまあするんです。
(学割で1年目は¥2,180/月
・2年目以降は¥3,610/月。)
(私が学生の頃はまだソフトだったなあ)
+で私は製品デザイン専攻してたので
CADも買いました。
しかも使いたかったCADは
当時Windowsしか対応してなかったので
WindowsのPCも…。
(今はMacも対応しているので
必要ないと思われます)
そんなこんなでこの辺りの費用も
結構かかるのかなあと思います。
ただこの項目の冒頭でも述べた通り
大学にもパソコンはあるため
これは必ずしも必要なものでは無いので
安心してください。
【⑤美大予備校の授業料】
お金がかかる美大ですが
入る前にもお金がかかるのが美大。
そう、入試のために
実技試験対策が必要なのです。
そのために入るのがこの美術予備校。
年間40~70万くらいかかります。
(学校やコースによって違う)
ただ他の大学への受験でも
学習塾に通う方も多いかと思うので
それと費用感は同じかも?
美大受験でも他の大学のように
一応学科試験もあるので
(大抵は配点は実技の方が高いですが)
学科試験用で塾に通うのであれば
単純に2倍予備校代がかかるという計算です。
そんな感じで私は諸々のお金を含めて
2〜4年生の際は年間200万は
余裕でかかっていたそうです。
(1年目は入学金などが+されるのでもっと。)
(親談。学食代や交通費なども含め。)
ちなみに県外の大学だったら
下宿費用がここに+!!
そんなこんなで
おおよそどのくらいの費用感かは
お分かりいただけたかと思います。
【⑥参考に…+αでバイトの話】
これはあくまで私の話なので
参考にならないかもしれませんし
大学や学部によって違うかもしれませんが…
あくまで私の!
大学時代のバイトの実情をお話します。
(ちなみに私みたいなバイトスタイルの
美大生が私の周りは多かった。)
④のパソコンの話でも上げましたが
美大って課題が多いんです。本当に多いんです。
(多いだけじゃなく時間もかかる)
入学当初シフト制のバイト(週4シフト)を
始めましたが…すぐに辞めました。
課題をしっかり、真剣に取り組もうとすると
圧倒的に時間が足りないんです。
授業時間内に課題はもちろん終わらないので
授業外でやるのだけれど
様々な授業で課題が出る
+特に1,2年生は授業数も多い!ので。
実際バイトに精を出しすぎて
課題が疎かになっている子もいました。
なので私は単発のバイトをしていました。
学校がある期間は月4~7日
長期休みはそこそこ働く、
そんな感じで働いていました。
だから学校がある期間は
どうしてもお金がない…。
そんな状態だったので、
上記の材料費や書籍をはじめ
学食代や交通費も
両親に出していただいていました。
本当に脛がなくなって、
骨が見えるくらい齧りまくってました。
ただ脛を齧らせていただいている分、
学生の本分である
学校の課題や授業は本当に真面目に、
しっかりと取り組んでいました。
両親も、夢を応援したいという気持ちが
大きかったそうで…
何も言わず、快諾してくれていたのが
本当にありがたかったです…。
こんな感じで
週2日くらいしかバイトできない。
講評の前はそれすらも難しい。(特に1~2年)
上記のようにお金がかかるなら
バイトを頑張ればいいのでは?
と思うかもしれませんが
そうすると本分である課題製作に
影響が出てしまうのです…
そんなところも事前に理解し、
親も覚悟しておく必要があるのではと思い、
バイトの話を追記させていただきました。
でも金銭的に余裕がないからといって
諦めなくてはならない訳ではありません。
・奨学金
・特待生制度(大学によって内容は違う)
・高等教育無償化制度
このような制度もあるので
上記を読んで費用面に不安がある方は
これらの利用を検討していくのも手なのでは
と思います。
あとがき
今回はお金の話だけで終わってしまいました。
いやらしい話で申し訳ないです。
ただ社会人になって
お金を稼ぐ大変さを理解した分
やっぱり大事なことかなあと思ったので……
次回は後編:覚悟ポイント2と3についてです。
ここまでお読みいただき
ありがとうございました。
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