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本の感想をつぶやいたら、出版社からDMが来てインタビューされた話

タイトルの通りです。はじめての経験だったので記録しておきます。全体を通して、出版社がいかにユーザ(読者)に訴求するかをリサーチ・試行錯誤している印象を受けました。

経緯

読んだ本の感想をTwitterでつぶやくのが習慣なのですが、先日↓のようなDMが来ました。迷惑がないように、本や出版社の名前は念のため伏せておきます。ビジネス・ノンフィクション系の書籍でした。

個人的にかなり興味深く読めた本だったので、二つ返事でインタビューに応じることにしました。出版社の方と喋ってみたいという好奇心もありました(インタビュー後にもらえる寸志に釣られたのは内緒です)。

インタビューを受ける

日程調整をして、インタビューはオンライン(zoomの会議)で参加しました。DMをくれた担当者の方と1対1でしゃべるんかな~と思ってたら、3対1でした(zoomに入室したとたん出版社の方の顔がずらっと並んでました)。面接かよと思ってしまった。

聞かれたこと

ざーっと書いていきます。

・本を知った経緯、その後本を買うまでにどんな行動をとったか

「そもそも何で知りましたか?」「仕事で使う書籍ですか?」など、重点的に聞かれました。「SNSで見つけて気になっていた本で、書店で見つけて衝動買いしました」的なことをありのままに喋りました。

「SNSで見つけたその本を検索しましたか?」「書店にはその本を買う目的で行きましたか?」「ネット上で買う選択肢はありましたか?」など追加で質問され、本を見つける→買うに至るまでのルート、思考回路を深掘りされました。

・本の感想、印象に残っているところ

「急に読書会はじまったな」とか思いつつ簡潔にしゃべりました。わりとありきたりの感想だったと思うんですが、出版社の方はかなり食いつきが良かったです。読者の生の声を聞く機会って意外と少ないのかも。

・ふだんどうやって本を探すか

この質問もじっくり聞かれました。いろんなルートがありますが、SNS(Twitter、読書メーターなど)を見る、書店をぶらぶらする、書評サイトを見る、読書会で教わる、あたりが主ですと回答。

「読書会ってなに?」と聞かれたので、自分が読書会についてレクチャーする謎展開になってちょっと笑いました。

・本を買う決め手はなにか

特定の本を見つけたときに、その本を買う・買わないを分ける基準はなにか聞かれました。個人的には、興味を惹かれる内容かどうかが一番大きいとお答え。内容を知るためには、書店での立ち読みや友人の口コミが重要になっていると思います。

あと「どこの出版社が出しているかで本を買うことはある?」「Twitterのプロモーション広告は見る?」「Amazonレビューは参考にする?」「書店のPOPは見る?」など聞かれましたがいずれもNOでしたね。

・本を買う前に著者の経歴を調べるか

「その著者が信頼できる人か(専門性があるか)確認しますか?」と聞かれました。これはちょっと盲点な質問でした。

少し考えて「さらっとプロフィールを見る程度だと思います」とお答え。仮に本を読んでみて、内容がデタラメだったらその時点で「この著者はちょっと怪しいかも」と思えるので、著者自身についてはそんなに調べていません。まぁ素人の自分が本の信憑性を判断できるのかという疑問はあるんですが…。

・本を買う予算は決まっているか(本の値段を気にするか)

ユーザが財布を気にしながら本を買っているのか?という意図の質問だと思います。自分は他にお金のかかる趣味もないので、予算は決めておらず適当ですとお答え(もちろん、3000円~5000円とかする本だったら一瞬手が止まりますが…)。

気づいたこと

インタビューを受けて気づいたことを書きます。

自分は読書オタク

「読書会って何?」て聞かれたくだりで思ったんですが、読書会に参加して、定期的に本を読んで、読書専用のアカウントで発信して…とやっている自分は、沼にはまったオタクそのものだなと。

インタビューに答えることは、自身の読書を見返す機会にもなったのですが、そのオタクっぷりに「自分は一般的な読者とは違うへそ曲がりかもしれん…」「こんな偏ったデータじゃ役に立たないかも」と少し不安になりました。。

出版サイドの方はかなりSNS見てる

特に新刊を出した直後は、読者の感想・反応に飢えているのが実情のようです。「このインタビュー、感想ツイートしてる人全員に声かけてるんですか(すごい人数にならない)?」と聞いたところ「感想を発信してくださる方は少なくて…」とのことでした。

一部のベストセラーをのぞいて、本が売れたとしても、読者がどんなふうに受け止めたかの情報は意外と少ないようですね。出版サイドの方向けのフィードバックになるという意味で、読書の感想の発信は続けていきたいものです。

SNSが発達した現代ですらこうなら、SNSがない時代の出版はどれだけ一方通行だったんだって気もしますが。

まとめ

20分のインタビューの予定が、1時間近く喋っていました。自分が喋りまくったというよりは、出版社の方が「ちなみにこれってどうです?」と矢継ぎ早に質問をくれた感じでした。この手のインタビューは機会があればいつでも歓迎ですね。

また思い出したことがあったら記事に追記しようと思います。今回の記事は以上です。


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