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初めてクラシックのコンサートに行くために必要なこと【前編】

「ロックやポップスのライブには行ったことがあるけど、クラシックのコンサートには行ったことがない。ちょっと興味がある……でも正直、誰と行けばいいのか、どんな服装で行けばいいのか分からない」という声を20代、30代の知人から聞いたことがあります。

「分からないから足が遠のく」のは、とてももったいない。

なぜか。「足を踏み入れてみないと、ずっと分からないまま」だからです。
これは何もクラシックのコンサートに限ったことではなく、すべてのジャンルの芸術鑑賞やエンタメにいえることですが。
 
とはいえ確かに、行ったことのない人からするとちょっと未知数の世界でしょう。

この記事は、「クラシックのコンサートに行ってみようかな」と思っている方の背中を押す目的で書いています。

「行ってみようかな」が「今度の休みに行こう」になることを祈って、初めてのクラシックのコンサートに関する「分からない」へのアンサーをお伝えします。
 

1.どのコンサートに行けばいいか分からない問題


「生のクラシック音楽に触れてみよう」と思ったとして、どこのホールのどのコンサートに行けばいいのか。

オーケストラ、オペラ、バレエ、ピアノのリサイタル、弦楽器のコンサート……。
ひと口にクラシックのコンサートといってもさまざまな構成や形態があります。どこから始めたらいいのか。

編成にはさまざまなパターンがある
指揮者とオーケストラによるコンサート

おすすめするのは「何かピンとくるものがあったら、それを選ぶ。ピンとくるものがなかったら、いっそ『なんとなく』で選んでみる」というものです。

「ピンとくる」というのは例えば、「音楽の授業で耳にした作曲家」とか「たまたま見た『題名のない音楽会』で演奏していた曲」とか「有名なフィギュアスケーターが使用していた曲」とか、なんでもいいと思います。

気になる要素がなく、「なんとなく」で選んでみた場合も、実際に足を運んで聴いてみると「この曲は初めて聴いたけどいい感じだ」とか、「えらく情熱的な弾き方をする演奏家がいて気になった」など、何らか心に引っかかるものがあります。

この「フックがかかった」状態になればしめたもので、次はそこを気になる要素として、コンサート選びの理由にしていけばいいと思います。

2.曲や楽器の知識がない問題


予備知識がなくても十分に楽しめます。当日配布されるプログラムを見れば、演奏家の来歴や演奏される曲の解説が載っています。

知識があるに越したことはありませんが、知識がなくても十分楽しめるのが音楽です。これも芸術鑑賞全般にいえることですが……。

初心者だからこそ、先入観なくフラットな感性で聴けるということもあります。

知識を得るための予習でつまずいてしまうくらいなら、「まずいくつかコンサートを鑑賞してみて、気になることが出てきたら、それについてWEBで検索してみる」くらいの気軽さで十分だと思います。

3.服装が分からない問題


国内において、ドレスコードが設けられているクラシックのコンサートはあまりありません。きれいめのワンピースや着物を着て、いわゆるハレの服装をしてくる人もいますし、夕方以降のコンサートでは仕事帰りにビジネススタイルのまま来る人もいます。 

原則としては肩肘を張らずに、「好きな恰好で鑑賞を楽しんでよい」ものです。

ですが、せっかくクラシックコンサートを聴きに行くなら、自分なりにおしゃれしてみると、気分が上がって楽しめるのではないでしょうか。

加えて長時間座ったまま過ごすことを考え、ゆったりとした服を選んだり、寒暖差に対応するために羽織物を持ってきたりなどすれば、気分は上級者です。

▽参考:コンサートでの服装マナーについて詳しく取り上げている「ONTOMO」さんの記事

 
初めてクラシックのコンサートに行くために必要なこと(後編)に続く】