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オタクを隠そうとしていた過去の自分に伝えたいこと

※この記事は自分語りの記事です。

中学時代から私は何かのオタクとして生きていました。

中学時代は女性アイドル、高校生後半はアニメ、ゲーム、大学生になって俳優と変化していった私の趣味ですが、ひとつだけ変わらないものがありました。

それは私の趣味は隠さなければいけないと思っていたことです。

私が中学生だった当時はジャニーズの男性アイドルの人気が絶好調で、「女子といえば男性アイドルが好き」という固定概念がありました。また、思春期真っ只中の成長途中の心には、自分の価値観を持った他人を受け入れるというのはハードルが高かったのではないでしょうか。私は一部の女の子から必要に私の趣味に対して攻撃を受けていました。

幼い頃から母親に他人の好きなものを貶してはいけないと教わり、忠実に守ってきた私にとってその攻撃はとても衝撃的でした。また当時は小心者だった私は強く言い返すことができずに言われっぱなしだったのです。そんな中学生時代のおかげで私は趣味を隠すことを覚えました。

高校時代は中学時代の友人も多かったためあまり隠す必要がなかったのですが、1番大きな問題はその先にありました。
そう、大学時代です。他県の大学に進学した私は周囲に同じ高校の同級生は1人もいませんでした。過去の私を知っている人がいないのです。ここで私は強く決心しました。絶対に私をオタクと思わせないぞ!と。

メイクや服装に気を使って外見を変えるとともに、自分から趣味に言及するのは控えるようになりました。クラスの自己紹介では最近の趣味は料理と言ってみたり、好きなものはバスケと言ってみたり…。今思えば掴みどころのないつまらない人間だなと思いますが、私が目指していたのはそんな普通の女の子でした。
しかしなんですか?!みんな趣味を恥ずかしげもなく暴露するじゃないですか!!私が言うのを躊躇ったアニメ鑑賞やアイドルが好きという自己紹介。私は羨ましいと思うと同時になんでそんなに堂々としていられるのだろう?と不思議に思いました。

結局ゲームのキャラが好きなことや俳優の追っかけをしていることは1年もしないで周囲の人間にバレました。しかも周りが私の趣味を知った時に私は隠そうとするどころか、むしろ堂々していたと思います。

このような変化を遂げた私の心の中を少しだけ綴りたいと思います(やっと本題です)。

入学早々周囲にはアニメオタク、声優オタク、アイドルオタクが存在すること知った私は、自分の「趣味隠さなければいけない」という価値観について疑問を抱き始めました。

なぜ私は私が応援していることをコンプレックスに思わなければいけないのか?そんなことを考えていると気づいたら周りにいる友達とだんだん距離が空いていきました。
他の友人は共通の趣味を通じて仲良くなり、休み時間に話をしたり休日に出かけている。では私は?1人で寂しくオタカツをする日々。そんなのつまらない!!!!

ある日私は思い切って私の好きなキャラクターと俳優について話をしてみました。すると友人たちはそんな私と私の趣味を受け入れてくれたのです。恐れていた中学時代の悲劇は繰り返されませんでした。それから私は積極的に自分の推しについて友人に共有するようになりました。

そして月日が経ち、私はまた気付くのです。自分が応援しているものをコンプレックスに感じることは好きなものへの冒涜だったのではないだろうかと。素敵な自分が応援しているものだったら周囲の人間にも魅力が伝わるんじゃないだろうか。逆を返せば、私が良くない行いをすることでワタシの応援しているものへの評判は落ちてしまうのです。私は積極的に趣味について話すのと同時に言動にこれまで以上に注意するようになりました。

もし私がタイムリープをすることができて、中学時代の私に話ができたらきっとこう言うと思います。「堂々としていなさい。あなたの言動、態度があなたの推しへの評価につながるのよ。そして、あなたの全てを受け入れてくれない友達は友達じゃないのよ。」と。

これからも私は推しの話をしますし、恥ずかしいとも思いません。オタクな私を愛してくれる人達大切にしたいと考えています。


最後までお読みいただきありがとうございました。私の過去の話でした。中学時代はいじめまではいかないけどだいぶ歯痒い思いをしたことを覚えています。でもその過去があってこその私なので今ではもう思い出です。今はほぼ全員がアニメを見る時代ですが、私の中学生時代はまだまだ多様性が認められていなかったと思います。でも歳をとるにつれて世界の広さを知り、知らなかったことに出会えることは幸せだなと常々感じております。

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