部活動に見るダブルバインド

ダブルバインドとは、洗脳の手段の一つで、2つの全く異なる言葉や行動を示すことによって、相手を混乱におとしいれ、支配するものです。

例えば部活動で昔よくあった、これ。

「やる気ないんなら帰れ!」
↑帰ったらますますキレる


これは昭和の教員がしばしば使う言葉としてあまりにも有名で、典型的なダブルバインドです。
言葉では「帰れ」と言っているのに、帰れという指示をしているつもりは一切ない、という真逆の行動を示します。
これをされると、いつしか生徒は先生の顔色伺いばかりしなければならなくなってしまいます。
これは支配です。

このダブルバインドの厄介なところは、やっている本人は洗脳・支配しようという意図がほとんどの場合はないというところです。
先ほどの部活動の例で言えば、反骨精神を鼓舞してやろうとかそういう意図でしょう。

しかし、意図するしないに関わらず、生徒は必ず困惑します。
困惑の意図がなくても脳はしっかり困惑します。
"人は、帰らせたくない時には「帰れ」と伝えるのだ"という、いびつなコミュニケーションの学習をしてしまうのです。
これは空気を読むとか美徳とされているものとは全く別問題で、脳の言語の法則性を歪めてしまう極めて危険なコミュニケーションです。

「今の若者は帰れと言ったらホントに帰るからけしからん」とか言うてる場合ちゃうで。

世の中にはダブルバインドが溢れているので、また別の日に紹介します。

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