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あなたのためだから・・・というプレッシャーは追い詰めるだけ

最近 友人からこんな話を聞きました。

中学生の女の子。
その子のお母さんは子供のために、と 一生困らない生活ができるように 資格を取って職業選択することを いつも話して聞かせていたそうです。
高校生になり、看護師になるよう お母さんから勧められ、看護師になるためのこと以外 何もさせてもらえなくなってしまった。。
素直な娘は お母さんの言う通りの道を歩くことに反抗することはありません。

ですが、数年後、どうなったか・・・ 勉強が進まず、看護師になるための進学はできませんでした。

高校を卒業しても就職することができず、コロナ禍でも居酒屋さんでアルバイトをする日々。アルバイトでも全然かまいませんが、彼女が自分の将来を「考える力」が無くなってしまったことが問題だと私は思いました。

とはいえ、まだ若いですからね。 これから様々な経験や出会いを積んで いくらでも 自分の人生を考える時間はあります。

さて、今回のお話は、「あなたのため思考」のことです。

「あなたのため・・」の言葉には、相手を心配し、その人の幸福のために、自分ができる最大限の提案をしてことだと思います。
でも それって 本当に その人のため なのでしょうか。。

例えば 私の両親の話です。
私の父は 体力的にも相当元気で歴史好きな ザ☆営業マン! というタイプ。旅行に行ってもおいしいものを食べるより ガンガン歩いて、史跡を回って知識を高めることのほうが楽しみな人。一方、地方のグルメを楽しんでのんびりしたい母。そんな家族旅行は いつもケンカ! 
私自身は父親そっくりで1日中歩いても疲れないタイプで史跡が大好き。でも さすがにこの場合は母親の味方になるわけです。
ですが、いくら言っても言うことを聞かない父。

「ここに来たら この城を見に行かないと意味がない!」
「お母さんにも勉強になることなんだから、お母さんのために行くんだよ」と。

そこで私。

「お父さんはお母さんのため、って言うけど、お母さんは行きたくないんだよ」  そして最後には・・・
「お母さんのためになる、と思う お父さんの思いのために 行けって言ってるんだよ」

きついですね~!  
お父さん ぐうの音も出ませんでした。。ちょっとかわいそうでしたけどね。。。意味は理解してくれたみたいでした。

「あなたのため」というのは 

「あなたのためだと思う 私の思いを遂げるため・・」に

なっていないか? 

ということを ちょっと考えてみて、と思うのです。

「あなたのため」という言葉が 無理強いという結果になってしまったら、せっかくの「あなたのため」の気持ちが勿体ないことになります。

何故「あなたのため」なのか、を きちんと説明して、理解してもらえたら それはもう 無理強いの結果ではなく、相手が「自分で選択した」ことになります。 

こういう関係性ができると 信頼してもらえる間柄にもなります。

結果オーライではなく、相手が納得して自分で判断できるような向き合い方ができれば、そのうち「あなたのためなのよ」の言葉も スムーズに受け入れてくれる関係性が出来上がると思うのです。



 



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