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久々のガチ激務で、仕事の選び方について改めて考えさせられた件

今回の案件はなかなか凄くて、土日がないのはまあそんなもんだとして、毎日のようにタクシー帰りで、ピークの今週は毎日午前3時くらいまで働いていた。

木曜は完全に朝になり、タクシーが深夜割増料金ですらなくなるという訳の分からない状況だった。


このプロジェクトはもう1ヶ月以上続いていたのだが、ついに水曜の22時ごろから急激に体調が悪くなった。

同期がわざと大声で上司に聞こえるようにアピールしてくれたが、上司は完全にスルーだったので、とりあえずトイレで5分くらい寝て栄養ドリンクを飲んでなんとか持ち直した。

ぶっ倒れる不安を22時に抱き、よくそこから4時まで精神がもったものだ。


今回の案件の中心人物となる先輩も、仕事以外全部犠牲にして年収10Mちょいって一体何がモチベーションでそんな頑張れるんだろうと思って考えてみたけど、結局前から思っていることと一緒で、どの業界でも残って輝いている人って多分本当に自分がやっている仕事が好きなんだと思う。


彼は管理職、すなわち残業しても残業代は出ない。

でも損しているなんて全然思っていない。

もちろん彼も「ボーナスで残業代回収できてないよ!」なんておどけて見せるけど、本当にそれが不満なのであれば当然続いていない。

なんだかんだ下っ端でも10Mくらいはもらえる仕事というだけあって、この仕事は当然会社に来れば済むレベルの仕事ではなくて、短時間でたくさんの問題解決を求められる仕事だ。強い意志がなければ続けることはできない。

彼はこの仕事にやりがいを感じていて、経験が将来の血となり肉となると思っているからこそ続けることができているのだと思う。


仕事のプレッシャーは人によってはこのような激務であったり、ノルマであったり、色々とあるだろう。

最低限それを乗り越えてゆかなければ晩ご飯にありつけないが、もちろん職位が上がる毎に競争相手も強くなり、どこかで没落する人の方が多い。

上り詰めれば年収も評価も高くなるし、没落すればそこでストップあるいは退場まで求められることもある。

没落してしまった人はそこに残る決断をする限りは命までは奪われないように後ろ足をズリズリしながら両手で受け止め続けていかなければならない。


社会に出て10年以上経って、そういう現実を見てきた今の思考で、これから就職する人はどんな仕事を選ぶべきかというと、やっぱり「好きなこと」をやることがベストだと思う。

就職ランキング上位とか、一部上場とか、これからの時代に即した業界・職種とか、難関資格とか、不安やプライドに流されて選びたくなる誘引の強い切り口はあるかもしれない。

ただし、狙って運よくそこに入り込んだところで好きじゃなければ頑張れない、頑張れなければ勝てない、勝てなければ没落するので、結局好きじゃないことを選んでしまうと不幸になるのは自分だ。


ところで筆者は好きな仕事をやれているのかと考えると、好きじゃないんだなと最近改めて実感している。

会社でもここ2〜3年はどうもずっと空回りしているような感覚が常にあって、違和感を感じていた。監査が違うのかもと思ってコンサルに移ってみたものの、そういうことではないようだ。


まず、この仕事が「できない」のかというと、素質的には向いてないことはないと思う。

この仕事でキーになる能力であるのが「勉強」である。会計のロジックを体で覚えて、それを吐き出す仕事だからだ。

勉強は「できる」と胸を張って言えるほどはできないが、「まあまあできる」とは思っている。

公認会計士試験は予備校のコースに途中参加で入ったけど一発だったし、修了考査もペンを置いた瞬間に合格を確信した。二次試験なんて何度も落ちてる人もいるし、三振して去って行く人もいると考えると、能力的には向いてないということはないんじゃないかなとは思う。


ではなぜ、ここのところずっと燻っているのか。

それはこんなに年数を重ねてもなお、本質的に自分の仕事に意義を感じていないところが原因なのだと思う。


簡単にいうと、「好きじゃないから、頑張れない」ということだ。

もちろん長い時間働いたりしているし、やることはやっている。そういうことではなくて、仕事に心が篭っていないということだ。


監査報告書もレポートも、正直素晴らしい価値のあるものを生み出したという感覚を持てたことがない。

前者は資本市場の秩序を保つために必要なものであるはずだし、後者は会社の問題点とその解決法を含んだ重要な文書であるはずだ。

価値はあるはずだと感じているが、それが本質的に自分の心に響いてこない。

では自分が社会に対してどういう影響を与えたいかと考えると、昔からみんながあっと驚くような、ドッとウケるような、そんなアウトプットを提供して世の中の反応を生み出したいと思っていた。

仕事の目的が自分の価値観と合っていないのだ。

これこそが非常に致命的なポイントなのではないかと思っている。

また、会計も高次元で使いこなせる能力は求めてここに来たけれども、筆者にとって会計は目的ではない。もともと「会計のプロ」になるというよりも、「会計も含めて色々使いこなしてビジネスを進める」というくらいのジェネラルな感覚で使いこなしたいと思っていた。

そういった思考と現実がマッチしていない状況が当初から歪みを生んでいたのであろうが、年数を重ねるにつれて崩壊し続け、ついに目に見える形になってきたのではないかと思う。

色んな人を巻き込んで期待させてがっかりさせたりして申し訳ないなと思うけれども、本当に自分の道を切り開くタイムリミットがきたのではないかなと強く思う。


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