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素人が源氏物語を読む~空蟬と夕顔(1)サクッとあらすじ紹介編

いつの時代だって、いとやむごとなき際にあってもなくても、ひとは幸せになりたかったり納得できる人生を送りたかったりする筈。と、思いたいです。

源氏物語なんて1000年も前の話ですし、空蟬や夕顔はそのなかに描かれるただのフィクションです。だから今を生きる私に全然関係ないんです。

なのに、気がついたら「彼女たちの人生に、捨て鉢じゃない時間がより長くあるように」と祈ってました。やるせなさの長い長い縦糸を手繰っていたら、空蟬や夕顔という横糸に、出会いました。

空蟬、夕顔というのは、源氏物語のなかで光源氏に愛されたことのある女性の通り名です。

この2人は、源氏物語のなかの光源氏の最初の身分違いの恋人たちです。中流女子で和歌も詠めるなど共通点もありながら、恋愛スタイルは一方が鉄壁なら他方は魔性の女、と真逆です。

源氏物語にはそういう、ココは似てるけどソコは全然違う、というのが多いです。女子の曼荼羅みたいだな、と私は思います。

今回の記事では、似て非なる2人の中流女子を比較します。

比較するテーマはこんな感じです。

サクッとあらすじ紹介

設定編……お住まい、家族構成とか同居人、身体、ファッション

プレイスタイル編……恋愛遍歴、悩み、光源氏とのコミュニケーションの傾向

サクッとあらすじ紹介

【空蟬】 光源氏が方違え先で覗き見した人妻です。「中流の気位の高い女って面白いらしいね」と興味津々になった光源氏が口説いて、空蟬は頑張って拒んだのですが、つぎの朝になったら事の後でした。

その後も光源氏はチャンスを狙ったのですが、こんな恋は有り得ないからと空蟬は逃げます。そんな彼女のことを光源氏は「俺様を拒むなんて何事か」とイライラして気になってしまうんです。2人はたまに手紙をやりとりするだけの仲になります。

【夕顔】ゴチャゴチャと生活感溢れる通りはセレブな光源氏には物珍しいものでした。空き時間に人々の家を眺めていると見知らぬ女から扇が届けられます。そこには和歌のメッセージが。

それがきっかけで2人は男女交際を始めました。馴れ馴れしいかと思ったら初々しいところもあるなど、小悪魔的というか魔性の女というか、光源氏は「俺様が夢中になるほどの相手なのか」と思いつつも片時も離れたくないほどハマります。そしてあっけなく死にます。

本日はこの辺にして、後日(↓)に続きます。

https://note.com/genji_beginner/n/nde0cc705508e



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