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みそかの過ごしかた

原稿を書いている(フリーライターをしています)。

こんな時世に仕事をもらえるのだから、とてもありがたく思っている。今日は小さな広報誌に載るインタビュー記事。多少覚えがあれば誰にでもできる仕事。でも田舎でありがちな単純作業よりは単価が高いので、嬉しい。

外は雪。少し暖かいのか、時折雨になる。

夫の希望で雪国に住んでいる。私は寒い所は嫌だったけど、最近はこの穢れのない風景を部屋から見つめる生活が好きになってきた。薪ストーブを活用できるようになったからかもしれない。ああ、天板に載せたダッチオーブンから八角の良い香りがしてきた。角煮を仕込んであるのです。

足元では犬が寝ている。大人の人間のようなイビキをかいて。

田舎に来てから飼った雑種犬、これが想像以上に懐いてかわいい。今は夫よりも犬のために生きていると、半分本気で感じている。まだ2才のやんちゃな愛犬は、さっきまで外で雪にまみれていたから、遊び疲れて暖かい床暖房にとけている。

原稿の中で、ジブリの狸が出てくる映画の話になった。

私的ジブリランキング上位の作品だ。上々颱風の明るい声と内容の切なさが印象的なアニメです。気になって公式サイトとウィキペディアと解説サイトを読む。読みながら内容を思い出して泣く。私はすぐに泣く。恥ずかしいくらい、すぐ泣いてしまう。犬が何で泣いてるのか不思議がって起きてきた。そりゃそうだよね、情緒不安定な飼い主と思われたか。違うんだ、ジブリのせいだから。

部屋中に充満する良い香り。

食べたさの限界が来たので、少し早いお昼にしようと思う。自由。圧倒的自由だ。うふふ。。。

そんな私のみそかの過ごしかた。年末まで仕事だけど、でもこんな生活が結構気に入っている。

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