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「安心して意見を言い合える職場にするためには?」イベントレポート

 2022年9月9日(金)、リハ職のジェンダーとセクシュアリティを考える会の第一回目のイベントを開催しました。
 これまでは運営メンバーで月に1回程度集まり、ジェンダーやセクシュアリティに関する記事の感想を共有する『シェア会』を開催してきましたが、今回はじめて参加者を募り、タイトルのテーマについてそれぞれ自由に話していただく場を設けました。

 イベントを開催するにあたり、参加者の皆さまには以下のことをお願いしました。

 この『おねがい』は、「イベントの場が参加者にとって安全で安心なものであってほしい」という願いのもと、事前に運営メンバーで十分に話し合って決めました。

 ジェンダーやセクシュアリティに関する話題は、当人にとってプライベートなものであり、今回のような開かれた場において話すには慎重にならざるを得ません。議論が発展し深まることも大切ですが、センシティブな話題を安心して話せるような雰囲気づくりを大切にしたい、という気持ちがありこの『おねがい』を作成しました。

 当日は4人の運営メンバー以外に、7人の方にご参加いただきました。リハ職以外の方にもご参加いただき、とても充実した時間となりました。

 以下に、イベントで出た意見を簡単に紹介いたします。尚、発言者についての記載はいたしませんのでご了承ください。

テーマ:安心して意見を言い合える職場にするためには?

<男女二元論への違和感>
・医療の現場には当然のように“男女”の記載がある。性的マイノリティの方の場合、必然的にカミングアウトを迫られてしまう
・患者(利用者)のカルテが性別で色分けされていたり、職員が男女で異なるユニフォームを着用しなくてはならないことも…
・性的マイノリティが抑圧されているのを受け入れなくてはならない、という雰囲気がある
・わがままではなく、根っこから変えていかなくてはいけない問題。上の立場の人の意識を変えていくのは難しい一面もある
・「性的マイノリティだから配慮して“あげる”」という上から目線を感じてしまう
・女性である、というだけでライフプランや妊娠、出産などプライベートなことを聞かれることがあり違和感を感じる

<役職者のジェンダーアンバランス>
・役職者のうち男性に対して女性の比率が圧倒的に少ない
・女性が1人いる、とか少しの進歩で満足されてしまう
・役職についている人はマジョリティ性の高い人。自身のマジョリティ性を指摘されると腹を立てられてしまうため、対応が難しい
・自分の職場では一定の役職以上が必ずジェンダーやセクシャリティ研修を受けている。自分がどう感じるかではなく、組織を変えていく意識が必要と伝えるようにしている

 最後に、それぞれの参加者から今回の感想を話していただきました。その中には、「今日は男女が論点になっていたが、これが進化していけばもっと議論が進むんだろうなと思った」「職場より話しやすかった」「これが始まりと思って課題意識、問題意識をもっている皆さんと議論を重ねていきたい」など、とても嬉しい言葉ばかりでした。

 ジェンダーやセクシュアリティについての話題はセンシティブなものです。課題や問題を感じていても、それを職場や自身のコミュニティで気軽に話題に出すのが憚られるのは、自身が当事者であるないに関わらず、多くの人にとって共通する問題なのかもしれません。
 今回のイベントは、そういった普段は話しづらいテーマについて安心安全な場で議論できることを目指して企画しました。参加者の皆さまから感想を伺い、少なからず企画への想いが伝わったように感じました。

 次回も12月9日にイベントを企画しています。内容は今回と同じようにテーマについて参加者の皆さまにディスカッションをしていただく予定です。テーマについては、これから運営で検討していきますが、「こういうテーマで話したい」「こんなことで悩んでる」など、ご意見・ご要望がありましたらお気軽にご連絡ください。

 
 また今回、参加してくださった皆さま、貴重なお時間をいただきありがとうございました。改めて、感謝申し上げます。まだまだ走り出したばかりの会ですが、今後ともよろしくお願いいたします。


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