幽閉returns ⑲この人を信じていいの…？

いったいこの人、何者なんだろう？

探偵なんて職業の人に初めて出会った

パパの刑事時代の知り合いだっていうけど…

信用していいのかしら…？

でも、仕方が無い

今は一刻も争うんだから…

早くパパを追わないと

でも、この人を巻き込んじゃいけない

あのサイコ野郎の島へ行くために

最寄りの船着き場まで送ってもらったら

そこまででいい

後は私が一人で何とかしなきゃ…

とにかく、島へ渡る船を何とかしないとダメだわ

えっ…？　あ、はい…

父は島へ渡ったんだと思います

決着をつけるために…

はい、私と父は数か月前に

一人の男を殺したんです…

いえ、殺したと思っていました

そいつは異常な殺人鬼だったんです

私のボーイフレンド達を

嫉妬から次々と殺して…

自分の思い通りの性の奴隷にするために

私を無人島に閉じ込めて…

私は助けに来てくれた父と二人で

対戦車ロケット砲でそいつを撃って

絶対に殺したはずだったんです…

ところが、そいつは生きていて

また、私を狙ねらって家まで…

あなたの言った大量の血の匂いの話…

たぶんアイツが誰かを殺したんだと…

それも父と私をおびき出すためだと思います

でも、父は一人で出て行ったんです

きっと、アイツをもう一度殺すために…

でも、アイツはたぶん…

もう人間では無いみたいなんです

昨夜、うちの家から逃げ出した奴の後うしろ姿…

そいつは人間の大きさをしたカニでした

カニの怪物だったんです

なぜアイツがそんな姿になったのかは

私には分かりません…

でも、何日も前から小さなカニが

私の周まわりにたくさん現れる様になって

父は気にし過ぎだって言うんですけど

いつも誰かに見られてるみたいで…

私、今から行く島でアイツに…

とても口では言えないような目に遭あって…

わ、私…　私…

ごめんなさい…

心の傷がまだ癒いえてなくて

こんな話…　信じられませんよね

えっ、嘘…

どうして信じてくれるんですか…？

えっ、あなたは怪物達と戦ってるの？

だから、そんな怪物を放って置けないって

言うんですか…？

いえ…

私は信じます

あなたは信じられそうです

とても澄すんだ優しい目をしてるから…

でも、やっぱり危険だわ…

あなたまで危険に巻き込むなんて

私には出来ない

きっと父だってそういうはず…

えっ？　満月…？

今夜は満月だから心配無いって…

仮面タイガー・ホワイト？

正義の味方…？

何を言ってるのか私には分からない…

でも…

あなたの力強い眼差まなざしと溢あふれる自信…

信じたい…

信じてすがりたい…

お願いします…

正式にあなたに依頼させて下さい

この悪夢を早く終わらせたいの…

パパと私を助けて下さい…

お願いです、探偵さん…