暑い部屋で過ごす二人の熱い夜

部屋の隅すみに
無造作むぞうさに脱ぎ捨てられた
君の着て来た
素敵すてきな赤いワンピース
生まれたままの姿で
重なり合う二人
僕は上から
君は下から
時には逆になり
互いの顔を見つめ合い
激しい動きの果はて
収縮する熱い君の中で
我慢がまん出来ずに
僕は果はてる
それでも若い二人は
せんべい布団ぶとんから
抜ぬけ出す事無く
繰くり返し繰り返し
朝まで何度も求め合い
絡からまり合いながら
互たがいの愛と性欲を満みたし合う
壊こわれたクーラーの
狭せまいい六畳一間
僕と君の
汗と体液が混まざり合った
すえた様な匂においの中
朝を告つげる鳥達の声を聞きながら
ようやく満足した二人は
抱き合ったまま
泥どろの様に眠る
二人の熱い夜が
また始まる
その時まで…